2020 Fiscal Year Annual Research Report
高機能小天体探査システムのための粉体-高速噴射ガス連成挙動の解明
| Project/Area Number |
19K15213
|
|---|
| Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
|---|
Principal Investigator |
中条 俊大 東京工業大学, 工学院, 助教 (80808618)
|
|---|
| Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2021-03-31
|
| Keywords | 航空宇宙工学 / 小天体探査 / 計算科学 / DEM-CFD / 粉体 |
|---|
| Outline of Annual Research Achievements |
まず，前年度に実施した，アクリル容器内でのガラスビーズの吹き上げ実験の解析と考察を行った．本実験では噴射管とガラスビーズ層表面の距離および圧縮ガスの体積（圧力は一定）をパラメータとして様々に変化させたが，前者が支配パラメータであり，噴射口とガラスビーズ層表面の距離が大きくなるほど，クレーター半径は大きくなり，深さは浅くなる傾向があることが確認できた．また，後者はクレーター形成の様子に大きく影響しなかったが，これは，一定以上の圧縮ガスが存在すれば，ガスの流れの大部分は一様に定常的なものとなり，クレーター形成の様子も概ね同様になるためと考えられる．
一方，実験環境（容器の寸法，ガラスビーズの量，ガスの圧力および体積）を模擬したDEM-CFD連成解析のシミュレーションモデルを構築し，実験結果との合わせこみを試みた．簡単のため，前年度構築した三次元モデルではなく，二次元モデルを再度用いている．しかし，実験結果と同様の結果は得られず，また粒子と気体の相互作用の計算において不安定となる（計算が発散する）現象が多く見られた．前年度の小規模なテスト計算ではこのようなことは見られれなかったが，実験環境を模擬したことで，ガスや粒子の量が大幅に増えたため不安定性が顕著になったと考えられる．この問題の解決のため，粒子と気体の相互作用を複数種類検討し，それぞれにおいて計算を行った．しかし，実験結果を再現するような計算結果の取得には至っておらず，引き続き原因調査を行っている．
|
