2023 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
19K15254
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Research Institution | National Research Institute of Police Science |
Principal Investigator |
市川 俊和 科学警察研究所, 法科学第二部, 研究員 (70822063)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 加熱式たばこ / 火災 / くん焼 / 熱分析 / 安全工学 |
Outline of Annual Research Achievements |
電気ヒーターの加熱で喫煙する加熱式たばこの火災危険性を明らかにすることを目的として、加熱式たばこ及びその加熱器を対象として、たばこ葉及び加熱器内部ヒーターの温度測定を行うとともに熱重量示差熱同時分析装置を用いて窒素・空気雰囲気下で加熱式たばこの熱分析を行った。測定対象には、加熱式たばこは純正品(HeatSticks)及び中国製をはじめとする互換品(茶葉スティク、ハッカスティック等)、加熱器はたばこ製造会社が販売する純正品(IQOS)及び中国製の互換機を選定した。 温度測定の結果、互換機は加熱時間が純正品より短い傾向にあるもののヒーター部最高温度が440℃以上と純正品IQOSのヒーター部最高温度よりも80℃以上高い製品が存在することが判明した。空気雰囲気下でのTG-DTA測定の結果、加熱式たばこ互換品の中には300℃程度でくん焼開始する製品があることを明らかにした。 本研究課題に関して、令和5年度は国際学会発表を1件行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
国際学会APSS(Asia Pacific Symposium on Safety)2023においてProceedingsを提出し、発表を行った。火災学会誌の<特集:火災安全の立場から見た加熱式たばこの現状>において報告記事が掲載された。
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Strategy for Future Research Activity |
これまで得られた成果をもとに互換品を含めた加熱式たばこ及びその加熱器の火災危険性について評価を行う。補足実験等を行い得られた新規知見については、学会発表等で公表する。
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Causes of Carryover |
申請者が2023年10月から現在まで霞が関派遣となっていることから科研費研究が中断しており、当初参加予定であった学会等に参加できなくなったため次年度使用額が生じた。2024年10月に霞が関から戻り次第、補足実験、学会発表、論文等公表のために使用する計画である。
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