2020 Fiscal Year Research-status Report
Establishment of injury severity prediction of pedestrian at car-pedestrian accidents using deep learning methodology
Project/Area Number |
19K15256
|
Research Institution | Japan Automobile Research Institute |
Principal Investigator |
國富 将平 一般財団法人日本自動車研究所, 安全研究部, 研究員 (10838014)
|
Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
|
Keywords | 事故自動通報 / 傷害予測 / 歩行者 / 深層学習 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では深層学習手法を用いたAIを活用することで歩行者衝突画像から歩行者の傷害レベルを傷害部位別かつ高精度に予測可能とする傷害予測アルゴリズムの確立を目指している. 2020年度は,昨年度に作成した教師データ(歩行者モデル衝突画像,頭部傷害値情報)と深層学習手法を用い,歩行者モデル頭部傷害予測,体格差による予測精度への影響確認,およびマルチモーダル学習による予測精度向上検討を実施した.まず,体格の異なる3つの歩行者モデル(AM50:成人男性,6YO:6歳児,AF05:小柄女性)の教師データから深層学習モデルの学習と予測精度の評価を行った.その結果,AF05が最も高い予測精度(93.25%)を示し,AM50(90.61%),6YO(88.29%)と続いた.次に,各歩行者モデルの挙動と衝突画像の分析結果から,歩行者モデルの体格差によって車両の頭部衝突エリアと画像内の歩行者情報量に違いが生じることを明らかにした.さらに,入力情報に車両速度と衝突位置を加えたマルチモーダル学習による予測精度への効果を確認した. これら結果は,本提案手法が成人男性だけでなく,子供や小柄女性の頭部傷害予測に対する高い予測性能を示しており,多様な歩行者に対する有効性が示唆された.また,体格差を起因とする頭部衝突エリアと歩行者情報量の違いによって,車両加害部位と歩行者特徴量が変化し,予測精度に影響を与えたと考えられた.さらに,入力情報として画像以外の情報を追加することによる予測精度向上の可能性を示した. 本年度に得られた結果は,今後,学術雑誌や国際学会で公表していく予定である.
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本年度は,教師データを基に衝突画像と頭部傷害値の関係を学習した深層学習モデルを作成し,その評価を行った.さらにマルチモーダル学習による入力情報追加による頭部傷害予測精度への寄与を分析した.よって,研究はおおむね順調に進展していると考えている.
|
Strategy for Future Research Activity |
2021年度は,予測傷害部位を歩行者頭部に限らず,胸部と脚部まで拡大する.具体的には,衝突シミュレーションにおける歩行者モデル出力項目に胸部と脚部の傷害情報を追加する.これら傷害情報を教師データに加えることにより,頭部、胸部,および脚部の傷害に関する画像の特徴を深層学習モデルに学習させ,部位ごとの傷害予測を試みる.
|
Causes of Carryover |
当初予定していた国際学会参加に掛かる海外旅費が未使用であるため,2021年度の海外旅費やPC機器の購入費に充てる.それ以外の使途については当初の研究計画に従う.
|
Research Products
(3 results)