2020 Fiscal Year Annual Research Report
Statistical modeling of fatigue crack initiation in multiphase microstructure
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19K15308
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
白岩 隆行 東京大学, 大学院工学系研究科(工学部), 講師 (10711153)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 疲労き裂発生 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、結晶塑性論に基づく有限要素解析と種々の統計モデリング手法(空間相関関数や畳み込みニューラルネットワーク)を組み合わせることで、少ない実験数で疲労性能を予測する手法、そして疲労を支配する組織因子を抽出する手法を提案することである。2020年度は、組織-疲労のデータベースの取得と、畳み込みニューラルネットワークの適用について検討を進めた。具体的な進捗を下記に示す。 <組織-疲労のデータベース化> 様々な二相分布(ランダム、層状、クラスタ状、粒界析出型など)を持つ組織モデルを多数作成し、昨年度に開発した結晶塑性有限要素法によりき裂発生寿命を計算し、組織-疲労のデータベースを構築した。 <畳み込みニューラルネットワークの適用> 計算から得られたデータを学習データとして、畳み込みニューラルネットワーク(CNN)に適用することで、組織と疲労き裂発生寿命または繰返し応力ひずみ曲線を対応づけることを検討した。その学習の結果として、重み値の組であるフィルタが得られる。画像解析の先行研究によると、CNNに画像を入力してある特徴量を予測する場合、フィルタにはその特徴量に影響を与える画像因子が反映されると報告しているものと、フィルタに物理的な意味はないとする報告が両方ある。本研究では、高サイクル疲労試験におけるデジタル画像相関解析(DIC)によるひずみ場測定やき裂周辺のEBSDの測定結果と比較することで、フィルタに抽出される組織因子の物理的な意味について検討した。
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