2020 Fiscal Year Annual Research Report
セラミックスの焼結及び金属とセラミックスの接合を一挙に達成する革新的鋳造プロセス
Project/Area Number |
19K15332
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Research Institution | Akita University |
Principal Investigator |
後藤 育壮 秋田大学, 理工学研究科, 講師 (10632812)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 焼結 / 酸化接合 / チタン酸バリウム / 純アルミニウム / 接合界面 / アルミナ / 鋳造 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は,金属の鋳造による成形と同時にセラミックスの焼結・金属とセラミックスの接合を行う革新的プロセスを実現することである.そこで今年度は,昨年度に引き続き,チタン酸バリウムの粉末の圧縮成形挙動に及ぼす粒径や加圧条件の影響,及び作製した圧粉体の焼結挙動に及ぼす保持温度や保持時間の影響について調査するとともに,焼結及び純アルミニウムとの酸化接合を短時間で実施可能な条件について検討した.一軸加圧成形により作製した圧粉体は,成形圧力が大きいほど高密度となる傾向が見られたが,成形圧力250MPaでは低密度となり,成形圧力が175MPa以上の場合は,成形圧力が大きいほど,クラックや割れの発生に伴い不良率が高くなる傾向が見られた.また,成形圧力150MPaの下で作製した粒径1μm及び25nmの混合粉末の圧粉体及び1150℃・2hの条件下で作製した焼結体に関しては,粒径25nm粉末の混合割合が多いほど,圧粉体は低密度となる傾向が見られた.一方,粒径25nm粉末の混合割合が40mass%以上の場合は,粒径25nm粉末の混合割合が多いほど焼結体の密度が増加し,粒径25nm粉末のみ使用時には約90%の相対密度が得られた.したがって,粒径25nm粉末の使用が焼結性の向上及び焼結体の緻密化に有効であると判断できる.さらに,焼結条件下で圧粉体と溶融純アルミニウムの接触保持を行ったところ,接合体が得られ,接触界面にはアルミナと考えられる層が観察された.これらを通じて,焼結と酸化接合の短時間での同時実施の実現性を示すことができた.
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Research Products
(1 results)