2021 Fiscal Year Annual Research Report
Cubosomalゲルの階層的な構造を活用する分離プロセスの開発
Project/Area Number |
19K15338
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
菅 恵嗣 東北大学, 工学研究科, 准教授 (00709800)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | Cubosome / Shear thickening / Shear thining / Drug delivery system / Lipid nanoparticle / Polymerizable lipid |
Outline of Annual Research Achievements |
令和3年度は、Cubosomeゲルの調製条件における剪断場の効果に着目した研究を実施した。Cubosomeゲルの調製時にマグネチックスターラーによって激しく撹拌するとゲル化することを明らかにしているが、これを剪断凝集(shear thickening)ととらえて、撹拌条件に対する集合体形成挙動について検討を行った。これまで定性的に取り扱ってきた撹拌条件を撹拌Reynoldsとして整理し、分散性cubosomeが流体力によって凝集する条件を明らかにした。Cubosome集合体の安定性は組成ならびに調製条件に影響されるため、より頑丈な骨格構造を得るための重合性脂質分子の自己集合挙動についても並行して検討した。 Cubosome集合体の微細構造について、Cryo電子顕微鏡による観察を実施した。MonooleinおよびOleic acidから成るCubosomeは、内部に規則性の高いlattice構造を有することがわかった。疎水性薬剤であるHydrocortisoneを担持したcubosomeを調製し、集合構造の時間安定性について検討した。その結果、調製直後には上述の規則的な内部構造が観察されたものの、約20h経過したサンプルでは成分の偏在が確認された。また、調製直後は均一なゲル状であった集合体は、時間経過とともに相分離する様子も観察された。 本研究に関する研究業績として、国内シンポジウムにおける発表(4件)を行った。得られた研究成果に関して、論文「Effects of Drug Loading on the Physicochemical Properties of Monoolein/Oleic Acid Self-Assemblies」を投稿し、現在審査中である。また、関連する成果として、自己組織化膜に関する論文を3報発表した。
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Research Products
(8 results)