2020 Fiscal Year Annual Research Report
真空搬送型走査ダイヤモンド磁気イメージングプローブ機構の開発
Project/Area Number |
19K15444
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Research Institution | Japan Advanced Institute of Science and Technology |
Principal Investigator |
林 都隆 北陸先端科学技術大学院大学, 先端科学技術研究科, 研究員 (60836857)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 走査プローブ顕微鏡 / ダイヤモンドNV中心 / 局所磁場計測・イメージング / 超高真空・極低温 |
Outline of Annual Research Achievements |
前年度までに開発したAFM機構とFPGA統合コントローラ及びLabVIEWによる制御プログラム、超高真空・極低温下で動作可能な搬送型の走査ダイヤモンドNV(窒素―空孔複合体)中心プローブとマイクロ波印加が可能な搬送型試料ホルダー機構を用いて、先ず、室温・大気中での複合的動作と磁気構造イメージングに取り組んだ。 ダイヤモンドNV中心プローブには予めNV中心を含有する数十ミクロンサイズのダイヤモンド片を、水晶振動子型の原子間力顕微鏡(AFM)プローブとして動作するタングステン線の先端に取り付け、その後、集束イオンビーム(FIB)加工により先端径を数ミクロンに先鋭化して用いた。 先ず、室温・大気中において、ダイヤモンドNV中心プローブからの光学的磁気共鳴信号(ODMR)を確認した。ダイヤモンドNV中心プローブ機構と試料ホルダ機構をAFM機構が搭載された真空槽内に組み込み、プローブホルダとの干渉を避けるため、入射レーザー光が試料面より30度傾斜した光学系を真空槽外に整備した。光学系にガルバノミラー機構を複合することにより、プローブ先端位置に入射レーザー光を制御して位置合わせ可能な機構を新たに構築した。 試料には磁気記録テープ(ビデオテープ、磁気構造周期約1ミクロン)を用い、AFM制御によりトポグラフ像を取得しながら、得られたODMR信号をマッピングし、磁気構造の空間分布に依存したODMR信号の位置依存性を確認することに成功した。
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Research Products
(6 results)