2020 Fiscal Year Annual Research Report
Elucidating Molecular Structure and Dynamic at Solid/Liquid Interfaces by Molecular Simulation
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19K15497
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Research Institution | Ibaraki University |
Principal Investigator |
城塚 達也 茨城大学, 理工学研究科(工学野), 助教 (70823003)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 分子動力学シミュレーション / 固体酸化物 / 界面 / 第一原理計算 / 光触媒 / 酸化チタン / シリカ |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、固体酸化物・水界面における分子構造とダイナミクスを分子動力学シミュレーションによって理解することにより、光触媒などの分子メカニズムを明らかにすることを目的としている。ターゲットは①アモルファスシリカ(ガラス)・水界面と②酸化チタン・水界面とする。2019年度にガラス・水界面でのシミュレーションモデルの更なる精度向上と技術開発を進めてきたが、通常の古典MDシミュレーションの限界が判明したため、申請者は現在第一原理計算による手法を開発し応用に着手している。特に、プロトンやポーラロンなどの電荷移動反応の計算手法を確立することに成功し、応用計算に取り組んでいる。 ①ガラス・水界面:この界面は極めて不均一な埋もれた界面として知られるが、シラノール基などの界面構造には未だ不明の部分が多い。特に、溶液のpHに応じてヒドロキシ基の脱プロトン化が重要であるため、不均一系にも適用可能なConstrained DFT法のプロトン移動への応用を開拓した。続いて、第一原理計算による新しい計算手法を開発し応用に着手している。 ②酸化チタン・水界面:界面近傍には、様々な表面活性種の存在が示唆されているため光励起前後のアナターゼ酸化チタン・水界面における界面の構造を明らかにした。まず、アナターゼ型酸化チタン表面におけるホールの安定性を調べ、表面のヒドロキシ基にホールが局在することがわかった。ホールや電子などのポーラロン移動にConstrained DFT法を適用することにより、不均一系における電荷移動の計算手法を確立することができたため、現在は更なる応用研究を展開している。
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