2021 Fiscal Year Research-status Report
メタロフォルダマーのばね特性を利用した応力発光材料の創製
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19K15595
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Research Institution | Hyogo Prefectural Institute of Technology |
Principal Investigator |
阿知良 浩人 兵庫県立工業技術センター, その他部局等, 研究員 (60804648)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 白金錯体 / フォルダマー / りん光 / 高分子 / 量子効率 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究で合成した白金錯体の発光はりん光であることを内部量子効率が数パーセントであったことおよび発光寿命がマイクロオーダーであることがわかった。フォールディング構造をもつ複核錯体および単核錯体の発光特性を比較したところ、複核錯体の内部量子効率およびりん光寿命は単核錯体の半分であった。これは複核錯体の結晶構造がカラム状に集積しており、フォールディング構造による遷移モーメントの影響が考えられる。複核錯体と高分子の複合体を作製し、分光特性を比較した。フォールディング構造をもつ複核錯体の吸収スペクトルは単核錯体よりも長波長側にシフトする特徴を示す。高分子の複合体で比較したところ、同様の結果を溶液および薄膜状態で確認することができた。このことから、複核錯体は高分子中でフォールディング構造が形成されていることが示唆された。発光特性について、内部量子効率は単核錯体および複核錯体よりも小さいうえ、りん光寿命が4倍に増加した。無輻射定数の減少も確認されたことから、錯体が高分子中に分散されたことによるものと考えられる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
応力発光材料を作製するためにはエラストマーの構造を検討しなければならない。エラストマーの分子設計および合成ルートを計画する時間が必要となり、進行が遅れてしまった。
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Strategy for Future Research Activity |
エラストマーを作製するための方法として、ビニル基をもつ単核錯体および複核錯体を高分子のモノマーとして取り扱ったラジカル重合で共重合体を合成する。合成した高分子錯体のキャラクタリゼーションおよび発光特性を評価する
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Causes of Carryover |
錯体のキャラクタリゼーションおよび発光特性の評価は地方独立行政法人大阪産業技術研究所にて実施している。今後高分子の合成および発光特性を評価するため、主にそのための旅費として用いる。
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