2019 Fiscal Year Research-status Report
Development of high-throughput system for extraction of intracellularly localized RNAs
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19K15601
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
周 縁殊 金沢大学, ナノ生命科学研究所, 特任助教 (60758556)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 走査型イオンコンダクタンス顕微鏡 |
Outline of Annual Research Achievements |
神経細胞の細胞核から樹状突起(枝のように分かれている部分)に輸送された伝令RNAは記憶形成に関与すると期待されている。しかし、標的部位への局所的アクセス方法が難しいことや、解析のスループットの問題などがあり、局在するRNAの機能解析が難しく、未だ証拠となるデータはない。本研究は、申請者が開発した【A】細胞表面の非侵襲的形状測定と【B】液中物質の極微量回収を両立可能な多機能ナノピペットを基盤として、探針設計・回収プロセスの改善とともにRNAシーケンシングとの融合によりRNA粒子やエクソソームなどの微粒子を介して行う伝令RNA輸送の網羅的計測を実現し、神経細胞RNA輸送の分子機構及び機能を突き止めることを目的とする。走査型イオンコンダクタンス顕微鏡(SICM)は神経細胞表面の非侵襲的形状測定に用いられるが、一枚の画像を取得するために10min以上がかかるためハイスループット的回収には向いてない。2019年度には、基礎研究として、回収部位をより速く同定するためのSICM技術を開発した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
新しく開発したアルゴリズムにより、細胞の位置を予測して次のイメージング領域を選択し、タイムラプスイメージングのスキャン時間を半分に短縮できた。タイムラプス画像は、神経細胞ナノスケールの構造変化だけでなく、樹状突起スパイン、synaptic boutonの体積変化や記憶に密接に関連する神経ネットワークの形成プロセスに関する定量的情報も取得した。さらに、蛍光標識が確立されていない神経突起の伸長に関わる直径150 nm前後の小胞(ppvs)の輸送や、成長円錐での細胞骨格の再配置なども可視化できた。
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Strategy for Future Research Activity |
マウスの脳から単離した神経細胞から輸送するRNAの回収と機能解析は今後の課題である。その際、神経細胞の活性は環境温度に影響されやすいため、回収過程における細胞の温度を制御できる装置を開発する予定である。
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