The Development of metal-free and visible-light-driven polymer catalyst materials

2021 Fiscal Year Research-status Report

• Project/Area Number: 19K15640
• Research Institution: Kyushu Institute of Technology
• Principal Investigator: 岡本 衆資 九州工業大学, 分子工学研究所, 研究職員 (50828100)
• Project Period (FY): 2019-04-01 – 2023-03-31
• Keywords: 高分子触媒 / 可視光 / メタルフリー

Outline of Annual Research Achievements

本研究の目的は、可視光で駆動するメタルフリーな高分子触媒の開発およびその有機合成反応への応用である。本研究を達成するために３つのテーマ（テーマ①：可視光条件で駆動する有機触媒の探索およびそれらの誘導体の合成、テーマ②：光レドックス触媒能を示すモノマーおよびポリマーの合成、テーマ③：テーマ②で合成した化合物の触媒活性の評価）を設定し、これらの研究を遂行してきた。本年度では「テーマ①：可視光条件で駆動する有機触媒の探索およびそれらの誘導体の合成」と「テーマ②：光レドックス触媒能を示すモノマーおよびポリマーの合成」に取り組んだ。昨年度までの研究において、可視光吸収可能な多環芳香族の誘導体を合成し、これらが光触媒として機能することを芳香族アルデヒド類の還元的カップリング反応を用いて明らかにした（テーマ①と②）。
当該年度の研究実績として、新たに可視光条件で触媒活性を示す多環芳香族を基盤とした誘導体の合成に成功し、これを光触媒とした芳香族アルデヒド類の還元的カップリン反応が高効率で進行することを見出した。さらに、上述の光触媒を高分子鎖に組み込んだ高分子触媒の合成も完遂した（テーマ②）。今後の研究においては、テーマ③で示した光触媒活性の評価を検討する。

Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

目的の光触媒の合成は完遂できたが、触媒活性が十分ではないため、今後の研究で最適条件の選定と基質拡張への応用を実現する。

Strategy for Future Research Activity

テーマ①と②で合成した光触媒類を用いて、アルデヒド類およびイミン類の還元的カップリング反応を検討する予定である。

Causes of Carryover

コロナ渦において、研究の進捗が大きく遅れたことが大きな原因である。
それに伴って、学会参加などの情報収集に使用予定であった旅費等が大きく残る結果となった。次年度は別の大学で研究できる機会があるため、今年度で達成できなかった研究を遂行するべく、備品や試薬等に予算を使用し、研究目標を達成する所存です。