2019 Fiscal Year Research-status Report
Carbon Nanotube-laminated Mesoporous Perovskite Solar Cells
Project/Area Number |
19K15669
|
Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
田 日 名古屋大学, 未来社会創造機構, 招へい教員 (00807563)
|
Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2021-03-31
|
Keywords | カーボンナノチューブ / ペロブスカイト太陽電池 / フラーレン / 有機薄膜太陽電池 |
Outline of Annual Research Achievements |
カーボンナノチューブを化学的に機能化した様々なカーボンナノチューブフィルムを作製し,太陽電池に応用する研究を行った.フラーレン誘導体による機能化,リチウム内包フラーレンによる機能化などを行い,20%を越えるエネルギー変換効率を示すペロブスカイト太陽電池を作製した.また,このようにナノカーボン材料で機能化することにより,ペロブスカイト太陽電池が安定になることも見いだした.すなわち,フラーレン誘導体やカーボンナノチューブなどのナノカーボン材料とペロブスカイト太陽電池は大変に相性がよい組み合わせであるという感覚を掴み,実証した.また二層カーボンナノチューブのフィルムも初めて太陽電池の透明電極として用いることに成功した. カーボンナノチューブ薄膜を透明電極,あるいは金属電極の代わりの裏面電極とすることで,将来的に金属の使用をより低減した有機系太陽電池が構築できると考えている.インジウムスズ酸化物透明電極や金・銀などの裏面電極は高価であり,有機系太陽電池のコストの半分程度を占めるが,この電極部分をカーボンナノチューブで置き換えることにより,コスト優位性が高い太陽電池ができそうだという感触を掴んだ.また,金属電極部分が意外に不安定で,酸化されたり,イオンマイグレーションにより劣化する.カーボンナノチューブ薄膜電極を用いることにより,そのような劣化がなくなり,ペロブスカイト太陽電池の安定性向上にも大きく寄与すると考えている.
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2019年4月から2020年3月までに8報のトップジャーナルを含む論文を発表し,研究は概ね順調に進んでいると考えている.
|
Strategy for Future Research Activity |
引き続き,カーボンナノチューブ薄膜に存在する空孔を利用してカーボンナノチューブを化学的に機能化することにより,有機系太陽電池の高効率化研究を行っていきたい.
|
Research Products
(14 results)