2021 Fiscal Year Research-status Report
低施肥栽培を目指した土壌微生物によるプライミング効果発現機構の解明
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19K15721
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Research Institution | Utsunomiya University |
Principal Investigator |
早川 智恵 宇都宮大学, 農学部, 助教 (10725526)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | プライミング効果 / 黒ぼく土 / 13C-セルロース / 窒素採掘 / 土壌微生物叢 |
Outline of Annual Research Achievements |
R3年度は調査地土壌の微生物叢の解析を実施した。抽出した土壌DNAを用いて、アンプリコンシーケンス解析により、細菌叢/真菌叢(16S/ITS)を調べた。細菌叢について、森林、草地土壌ともに表層土ではProteobacteria門、acidobacteria門がおよそ50%以上(相対存在比)を占めていた。一方、下層土においては、森林、草地土壌ともに、表層土に比較して古細菌の相対存在比が高くなっていた。真菌叢については、森林では表層土、下層土ともに、Basidiomycota門が相対存在比の60%以上を占めていたが、草地土壌ではBasidiomycota門の相対存在比は小さく、Ascomycota門およびRozellomycota門の割合が大きかった。細菌叢については表層土と下層土の間で組成が大きく異なり、真菌叢については生態系による組成の違いが大きいことがわかった。R3年度は研究期間を中断したため、今後さらに詳細な解析を進める予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
R3年度は調査地土壌の微生物叢解析を実施したが、研究期間の中断により実験・解析を中断したため、「やや遅れている」とした。
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Strategy for Future Research Activity |
中断した土壌微生物叢の遺伝子解析を実施する。また継続中の培養実験についても引き続き測定および解析を行う。
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Causes of Carryover |
R3年度に研究期間を中断したことにより、R4年度まで期間を延長したためである。R4年度は引き続き、R3年度に実施する予定であった実験、データ解析、成果発表等を行う予定である。
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