2021 Fiscal Year Annual Research Report
外来塩基配列による翻訳促進効果を利用した大腸菌タンパク質発現系の革新と原理の解明
Project/Area Number |
19K15809
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
近藤 興 東京大学, 大学院総合文化研究科, 助教 (50728293)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 大腸菌 / 物質生産 / 翻訳促進 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では,大腸菌を使った物質生産の効率を高めるために,我々が先に見出した外来配列を用いた翻訳促進効果(TEDと呼ぶ)のメカニズムの解明に取り組んだ。これまでTEDを生きた細胞内でしか観察する方法がなかったため,詳細なメカニズムを明らかにする妨げになっていた。そこで本年度は,試験管内においてTEDの再現を得る方法の検討を重点的に行った。その結果,大腸菌由来リボソームなどの精製した分子群を用いることでその再現に成功した。この時,反応に用いるmRNAを対照と同量にした場合でもTEDが観察できた。前年度までの成果と組み合わせると,細胞内でのTEDのメカニズムとしては,1.分解抑制によるmRNAの量的変化,2.リボソームによる翻訳の開始促進があると考えた。現在投稿準備中である。
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