2021 Fiscal Year Annual Research Report
環境変化によるオオムギ穂形質可塑性の分子機構の解明
Project/Area Number |
19K15816
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Research Institution | Tottori University |
Principal Investigator |
佐久間 俊 鳥取大学, 農学部, 助教 (40717352)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 表現型可塑性 / 環境適応 / 穂形態 / オオムギ |
Outline of Annual Research Achievements |
オオムギの穂は二条性と六条性に大別されるが、六条性品種の中には側列小花が不規則に退化する「不斉条」がある。不斉条を示す系統は作期の違いや年毎の環境変動によって六条性或いは二条性に近い穂形態を示すことから、不斉条の側列小花の退化程度は可塑的である。表現型が視認できるため、環境応答性を解析する上で格好の素材と考えられるが、詳細な分子遺伝機構は明らかになっていない。本研究では不斉条遺伝子を単離し、環境に応答した穂形態の可塑性を制御する分子機構を明らかにする。研究方法としては準同質遺伝子系統を使用し、全ゲノム配列解読により変異を同定する。さらに、不斉条の形質発現がどのような外部環境に依存するのか明らかにする。本研究によりイネ科植物の小花発達抑制メカニズムに関する新規の遺伝機構が明らかになり、穂の可塑性が環境適応性にどのように寄与したのかの解明につながることが期待できる。今年度は不斉条形質がメンデル遺伝する3つの分離集団、合計約500個体を用いたファインマッピングを実施した。オオムギパンゲノム情報を参考に候補領域の遺伝子アノテーションを比較した。一方でパンゲノム解析に用いられている系統の中に不斉条形質を示すものは含まれていないため、候補遺伝子の特定を行うためには独自に不斉条系統のゲノム解読を行う必要性がある。今後ファインマッピングに使用した不斉条系統のゲノム解読を実施し、候補遺伝子の同定を進める。
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Research Products
(14 results)
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[Journal Article] Dosage of duplicated and antifunctionalized homeobox proteins influences spikelet development in barley2021
Author(s)
V. Thirulogachandar, G. Govind, S. Kale, M. Kuhlmann, L. Eschen-Lippold, G. Hensel, T. Rutten, R. Koppolu, J. Rajaraman, P. Sudhakar Reddy, C. Seiler, S. Sakuma, M. Jayakodi, J. Lee, D. Scheel, J. Kumlehn, T. Komatsuda, T. Schnurbusch, N. Sreenivasulu
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Journal Title
bioRxiv
Volume: -
Pages: -
DOI
Open Access / Int'l Joint Research
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