• Search Research Projects
  • Search Researchers
  • How to Use
  1. Back to project page

2019 Fiscal Year Research-status Report

Development of a general method for plastid transformation using genome editing

Research Project

Project/Area Number 19K15836
Research InstitutionInstitute of Physical and Chemical Research

Principal Investigator

渡邊 健太  国立研究開発法人理化学研究所, 環境資源科学研究センター, 特別研究員 (40823472)

Project Period (FY) 2019-04-01 – 2022-03-31
Keywords葉緑体 / CPP
Outline of Annual Research Achievements

本研究では汎用的なプラスチド形質転換法を確立するために、(1)ゲノム編集に用いる部位特異的ヌクレアーゼの適切な発現用プロモーターの選定、(2)部位特異的ヌクレアーゼの二重鎖切断による相同組換え効率の変化量、(3)ノックアウトの標的とする生存に必要な遺伝子の選定と選抜効率の変化を明らかにする。部位特異的ヌクレアーゼとしてCRISPRシステムを利用するが、葉緑体におけるタンパク質とRNAの発現制御および核様体への局在が困難な場合は、TALENの使用も検討する。植物材料として安定的にプラスチド形質転換が可能であるタバコ Nicotiana tabacumを用いて手法を確立した後、シロイヌナズナArabidopsis thalianaやイネOryza sativaなどのプラスチド形質転換が限定的にしか達成されていない植物にも適用する。
当該年度は(1)および(2)について取り組んだ。まず、CRISPRシステムによる二重鎖切断の標的を、外来遺伝子が挿入される相同組換え領域の間に設計した。In vitro の切断効率の評価を行い、最も効率の良かった配列を決定した。CRISPRシステムと選抜マーカー、相同組換え領域を含むベクターコンストラクトを作製した。パーティクルボンバードメント法により同ベクターをタバコ葉片へと導入し、形質転換体の作出を行っている。
また、葉緑体ではなく核を標的として、ペプチドを利用したDNA送達の高効率化を図るために、マクロピノサイトーシスを誘導するペプチドや、ポリイオンコンプレックスによるベシクルを利用した方法について検討を行った。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

4: Progress in research has been delayed.

Reason

ペプチドにより植物体内へのベクターの送達には成功したものの、形質転換体は現在までに得られていない。そのため、パーティクルガン法によりベクターを導入することで、(1)(2)の達成を図った。パーティクルガン法による作出では抗生物質選抜下でベクターを葉緑体ゲノム内に保持している植物体が得られてきた。現在は同植物体の生育と、反復のための形質転換を進行中である。そのため、まだプロモーターをはじめ、各種パラメーターの最適化が実施できていない。
一方で核を標的としたペプチドによる導入方法の検討では、以前の方法に比べて高い導入効率を得ており、同手法と葉緑体ターゲッティングペプチドとを組み合わせることで、高効率での葉緑体へのDNA導入を目指している。

Strategy for Future Research Activity

まず、(1)(2)のために、パーティクルボンバードメント法により作出した葉緑体形質転換体について、Cas9やgRNAの発現量を調べる。(3)について調べるため、最適化した発現系を用いて標的部位を変更した各種ベクターコンストラクトの作製とタバコ植物体への導入を行う。導入方法や評価方法は前述と同様に行い、加えてサザンブロッティング等によりホモプラズミーの評価も詳細に行う。以上をパーティクルガン法により作出した植物を用いて調べたのち、ペプチドを用いてのホモプラズミーの達成を目指す。葉緑体への導入は、既報に加えて新たに開発しているマクロピノサイトーシスを誘導するペプチドや、ポリイオンコンプレックスによるベシクルを利用した方法も利用する。

Causes of Carryover

植物体作出の遅れにより、発現解析などの各種解析も遅れており、それらに必要な消耗品の購入がなかったため、計画よりも使用額がやや少なかった。また、コロナ禍により三月に予定されていた植物生理学会の年会への出張がなくなったため、移動費と滞在費を急遽使用しなくなったため。
翌年度は、本年度と同程度の組織培養等に必要な消耗品への支出に加えて、各種解析のための試薬も購入するため、それらに助成金を使用する。また、論文の投稿も予定しており、その英文校閲や投稿費にも充填する。

  • Research Products

    (2 results)

All 2020 2019

All Presentation (2 results)

  • [Presentation] PICsome based biomacromolecule delivery system for plant cells2020

    • Author(s)
      Kenta Watanabe, Riku Kawasaki, Kousuke Tsuchiya, Masaki Odahara, Keiji Numata,
    • Organizer
      The 61st Annual Meeting of the Japanese Society of Plant Physiologists
  • [Presentation] マクロピノサイトーシスの誘導とペプチド-DNA複合体の利用による植物細胞へのDNAの導入2019

    • Author(s)
      渡邊健太,宮本昂明、小田原真樹、沼田圭司
    • Organizer
      第37回日本植物細胞分子生物学会

URL: 

Published: 2021-01-27  

Information User Guide FAQ News Terms of Use Attribution of KAKENHI

Powered by NII kakenhi