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2019 Fiscal Year Research-status Report

藻類-自由生活性バクテリア相互作用の網羅的解明

Research Project

Project/Area Number 19K15904
Research InstitutionNational Institute for Environmental Studies

Principal Investigator

鈴木 重勝  国立研究開発法人国立環境研究所, 生物・生態系環境研究センター, 特別研究員 (10785108)

Project Period (FY) 2019-04-01 – 2023-03-31
Keywords藻類-バクテリア相互作用 / 難無菌化藻類
Outline of Annual Research Achievements

本年度は、主に有毒渦鞭毛藻とクリプト藻について無菌化作業を行い、難無菌化株を探索した。その結果、特に渦鞭毛藻において、新たに4株の難無菌化株を見出すことができた。これらの培養株では、潜在的に共存バクテリアとの相互作用が存在することが示唆される。これら培養株と共存バクテリアの相互作用の実態を明らかにするために、共存バクテリアのメタゲノム解析を行い、現在、解析を進めている。
また、NIES-900株の共存バクテリアの代謝産物をもとに開発した新規培地を利用し、様々な海域から採取された赤潮形成性渦鞭毛藻 Prorocentrum dentatumの培養株の無菌状態での増殖を試験した。その結果、すべての培養株において、無菌状態での増殖が確認されたことから、P. dentatumのほとんどの培養株とその共存バクテリアは同様の相互関係にあることが示唆される。一方、P. dentatumの培養株の中でもNIES-2010株は新規培地を使わずとも、無菌状態で維持できることが分かり、種内でバクテリアとの相互作用に多様性があることを明らかとした。
さらに、海洋の一次生産者として生態的に重要なプラシノ藻において、遊泳細胞の誘導に共存バクテリアが必須であることを明らかとした。この共存バクテリアを単離し、同定を行った。このようなバクテリアによる微細藻類の形態誘導は、藻類の環境中の群集動態に影響を与えうると考えられる。今後はこの相互作用の分子メカニズムを解明していく予定である。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

有毒渦鞭毛藻とクリプト藻について無菌化作業を行い、難無菌化株を探索したところ、特に渦鞭毛藻で4株の新規難無菌化藻類株を得ることができた。しかしその相互作用のメカニズムの解明の途上である。
一方、予期しなかった結果として、緑藻プラシノ藻で共存バクテリアの存在が遊泳細胞ステージの誘導に関与することを明らかにすることができた。

Strategy for Future Research Activity

今後は昨年度得られた4株の難無菌化渦鞭毛藻について、その相互作用の実態を解明していく予定である。既に上記4株の共存バクテリアのメタゲノム解析を行っており、その分類群解析や機能解析を進めていく。
同時に、他の分類群の藻類についても難無菌化株を探索する。
プラシノ藻の共存バクテリアによる遊泳細胞ステージの誘導に関しては、遊泳細胞と球状細胞の比較トランスクリプトーム解析を行い、そのメカニズムを明らかにする予定である。

  • Research Products

    (1 results)

All 2019

All Presentation (1 results) (of which Int'l Joint Research: 1 results)

  • [Presentation] Survival of a red tide-forming dinoflagellate depends on certain metabolites supplied by co-cultured bacteria2019

    • Author(s)
      Suzuki S.,Yamaguchi H.,Kawachi M.
    • Organizer
      Marine Biotechnology Conference 2019
    • Int'l Joint Research

URL: 

Published: 2021-01-27  

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