2021 Fiscal Year Research-status Report
積雪寒冷地における気候変動下の農地土壌物理環境予測：津軽地域のリンゴ園を対象に
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19K15934
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| Research Institution | Hirosaki University |
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Principal Investigator |
加藤 千尋 弘前大学, 農学生命科学部, 准教授 (60728616)
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| Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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| Keywords | リンゴ園地 / 気候変動 / 積雪寒冷地 / 土中水・熱移動 / 土中二酸化炭素 |
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| Outline of Annual Research Achievements |
気候変動下において，積雪寒冷地では気温上昇や降水量の変化に伴い，冬季の降雪パターンが変化し，特に冬季から春季の土壌水分・温度状態，土中の生化学反応・物質動態に影響が及ぶと考えられる．本研究は，津軽地域のリンゴ園を対象に，気候変動下において積雪寒冷地の農地土壌水分・地温がどのように変化するか，さらに，土壌物理環境の変化に伴い，生化学反応，特に有機物分解速度がどのような影響を受けるかを検討することを目的としている．
初年度から，青森県弘前市近郊の弘前大学藤崎農場内のリンゴ園において，深さ15cmおよび深さ40㎝における土壌水分，地温，土中CO2濃度のモニタリングを行っている．これらは数値計算に必要なパラメータ推定やモデル検証に用いるものであり，当該年度もモデルやパラメータのブラッシュアップのためモニタリングを継続した．また，前年度の秋(10月)に地表面から放出されるCO2フラックス(土壌呼吸速度と下草の地上部の呼吸速度の和)の測定と土中の溶存有機態炭素を測定したのに続き，当該年度は春（5月）に測定を行った．春季は秋季と比較して，地温は同程度であったが地表面CO2フラックスが大きいことを確認した．季節ごとの下草乾物重や土壌炭素含量の変動を反映していると考えられる．
また，前年度までの土壌水分，地温，土中CO2濃度のモニタリングに関する成果の一部を論文として発表した．
なお，当該年度の途中から産休・育休のため研究を中断している．
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
令和3年度の途中から研究を中断しているが，それ以前はおおむね予定通り，現地モニタリング，土壌の物性測定，数値計算を進めてきた．
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| Strategy for Future Research Activity |
育休から復帰後，土壌モニタリングを再開し，引き続きモデルやパラメータの検証とブラッシュアップを行う．また，将来気候シナリオを用いて土中水・熱移動およびCO2動態の数値計算を行い，研究を取りまとめる．
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| Causes of Carryover |
年度の途中から研究を中断することになったため，次年度使用額が生じた．研究再開後，土壌モニタリングや土壌分析，数値計算に係る消耗品の購入や，学会発表等の成果情報発信のために使用する．
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