2021 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19K15965
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Research Institution | Kitasato University |
Principal Investigator |
杉山 真言 北里大学, 獣医学部, 助教 (30648225)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 胚着床 / マウス / 妊娠 / spacing / 組織透明化 / 初期発生 |
Outline of Annual Research Achievements |
3カ年研究計画の最終年に当たる本年度は昨年整備した研究基盤をもとに、以下2点の成果を得た。①マウス胚着床誘導因子の探索、②胚着床期を含むマウス正常妊娠の新たな指標作製。 ①正常の胚着床期解析から、胚着床誘導因子の同定を試みた。分子の選定を行ったが、当該分子がマウス胚着床に関わっているか調査するための補完実験を行うためのモデルがなかった。そこで、新規の胚着床不全モデルを作製した。不全モデルは胚が子宮の中に存在するも、胚着床が遅延あるいは成立しない。また不全モデルは特定の分子を補完すると胚着床が進行することを確認した。本成果の一部を日本獣医解剖学会学術集会にて発表を行った。 ②昨年度、膣粘液細胞を指標にすることで、マウス発情周期を同定し、これにより高効率で胚着床研究に適したマウスの選定が可能となった。本年度はこの膣粘液細胞が胚着床期周辺から膣上皮に出現することに着目し、新たな妊娠成立指標として膣上皮の形態学的変化を解析した。また膣上皮細胞に、消化管分泌分子であるTFF1、抗菌ペプチドであるDEFB1が発現している新規の知見を得た。本成果を学術論文として発表した。
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