2021 Fiscal Year Annual Research Report
Estimation of left ventricular filling pressure by echocardiographic evaluation of left atrial-left ventricular coupling
Project/Area Number |
19K15970
|
Research Institution | University of Miyazaki |
Principal Investigator |
大菅 辰幸 宮崎大学, 農学部, 助教 (70816470)
|
Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
|
Keywords | 心エコー / カップリング / 左心房 / strain / 左心室充満圧 |
Outline of Annual Research Achievements |
2021年度は実験的に容量過負荷の状態にしたビーグル犬を用いて左心室充満圧の実測値と心エコーにより推定した左心房-左心室カップリングの関連性を調べた。全身麻酔下の6頭の健常ビーグル犬に対して過剰量の膠質液の定速持続投与(ヒドロキシエチルデンプン70000 100 mL/kg/hr)を行い、Swan-Ganzカテーテルにより左心室充満圧の指標である肺動脈楔入圧をモニタリングした。ベースライン時と肺動脈楔入圧が上昇した時点(10-15、15-20、20-25、25-30 mmHg)に心エコーにより左心房-左心室カップリングの推定を行った。その結果、左心房ストレインは肺動脈楔入圧が上昇した時点でベースライン時よりも上昇していた。一方、心エコーにより推定した左心房-左心室カップリングはベースライン時と比較して肺動脈楔入圧が上昇した時点には変化が認められなかった。また、肺動脈楔入圧と心エコーにより推定した左心房-左心室カップリングの間には相関関係が認められなかった。この結果から、犬においては心エコーにより推定した左心房-左心室カップリングから左心室充満圧を推定するのは困難である可能性が示された。 研究期間全体を通して、心エコーにより推定した左心房-左心室カップリングは、犬の僧帽弁閉鎖不全症の予後予測指標として有用であること、犬における左心室充満圧の推定指標としては有用ではないこと、が示された。
|
Research Products
(3 results)