2020 Fiscal Year Research-status Report
安静時機能的MRIを用いたてんかん猫の脳機能欠落域の検出および標準脳の作成
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19K16005
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Research Institution | Nippon Veterinary and Life Science University |
Principal Investigator |
濱本 裕仁 日本獣医生命科学大学, その他部局等, 助手 (60825206)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | てんかん / 安静時機能的MRI / 猫の標準脳 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究はてんかん猫における脳の機能的なつながりを描出することを目指している. 今年度はデフォルトモードネットワーク解析に必要な健常な猫10頭および家族性自然発症性てんかん猫18頭の機能的MRIの画像取得を行った.これらの解析を行うにあたり脳機能に関する書籍を多数購入した.機能的なつながりを描出する上で,画像の座標情報を組織病理学的にリンクするために,多の原因により死亡した猫の献体より,病理組織切片を作成中である.作成中の病理組織切片は定位的な組織ブロックが作成可能なスライサーを用いているため,従来のデータよりも正確な位置表示が可能である.等間隔で断面を観察することにより脳の全体的な構造の座標把握が可能となっている. また,標準脳の作成に必要なMR画像を用いて加齢による構造的変化を描出するため,Voxel-based morphometry解析を行っている.この解析から尾状核に減少領域が示されたが,より精度の高いDiffeomorphic anatomical Registration using Exponentiated Lie Algebra (DARTEL)を用いた解析法により再度検討を行っている.てんかんは慢性機能性疾患の一つであり,早期の認知機能の低下も示唆されている.この現象が実際に脳のどの領域の影響を受けているかどうかを視覚的に描出できると考えている.獣医療の現場では機能的MRIの使用はほとんどないため,機能的MRIと構造的MRIに相関が認められる場合には,比較的早く臨床的な判断材料の一つになる可能性がある.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
コロナウイルスによる緊急事態宣言などの影響により,研究時間の確保が困難であったことが一番の要因と考える.現在は防止措置を行いながら少しずつ研究を実施可能になっている.
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Strategy for Future Research Activity |
次年度は主にデータ解析およびその公表のための期間と位置づけている.収集データのクオリティのチェックが必要となるものの現在までに取得したデータを用いて解析を行っていく.また,臨床的に脳に異常のない個体の画像および病理献体の相関を示すために,MRIと病理切片を立体的に描出可能な画像解析ソフトウェアの購入を考えている.
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Causes of Carryover |
コロナウイルスの影響により海外学会への参加などを断念したため. また,同理由により研究が進行が遅れ論文投稿の費用が次年度に発生するため.
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