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2019 Fiscal Year Research-status Report

ユビキチンリガーゼParkinによる触媒機構の構造基盤

Research Project

Project/Area Number 19K16068
Research InstitutionThe University of Tokyo

Principal Investigator

尾勝 圭  東京大学, 定量生命科学研究所, 特任研究員 (00739641)

Project Period (FY) 2019-04-01 – 2021-03-31
Keywordsパーキンソン病 / ミトコンドリア / ユビキチン / リン酸化
Outline of Annual Research Achievements

Parkinはパーキンソン病に関わるユビキチンリガーゼ(E3)である。Parkinは膜電位の低下したミトコンドリア上で活性化して、ミトコンドリア外膜タンパク質のユビキチン化を触媒することが知られている。細胞生物学的解析や構造解析によって活性制御メカニズムの理解は進んだ一方で、触媒メカニズムには不明な点が残されている。本研究では、生化学的解析やX線結晶構造解析を駆使して、Parkinの触媒機構を理解することを目的とした。本研究では、ヒトとラットのParkinのコンストラクションを作製した後に、複数のN末端欠損変異体を作製した。それらを利用したE3アッセイの結果、活性化因子であるリン酸化ユビキチン依存的に活性化するParkinと恒常的にE3活性が観察できるParkinを作製できた。このように、まずは生化学的解析によってParkinのE3活性に必要な最小化ドメインを特定した。次に、精製したE1、UBCH7(E2)、Ubを用いて反応させた後に再精製することでE2-Ubを作製した。Parkinの最小化ドメインとE2-Ubやユビキチンを用いて共結晶化を試みたが、ユビキチンの結晶しか得られなかった。一方で、全種類の精製E2を用いてParkinスクリーニングを行った。その結果、ParkinのE3活性が強く観察できるE2と、活性が観察できないE2が存在していた。ParkinのE3活性におけるE2の選択性を観察することができた。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

本年度の研究によって、ParkinのE3活性に必要な領域を見出すことができた。また、結晶化に必要なE2-Ub作製に必要なマテリアルを揃えて、十分量の精製タンパク質を得ることができた。共結晶化には至らなかったが、生化学的なスクリーニングからE2の選択性が示唆され、今後の解析や結晶化に役立つ情報が得られた。研究計画と照らし合わせて、おおむね順調に進展していると考えている。

Strategy for Future Research Activity

本年度の生化学的な解析を中心とした研究により、Parkinのリン酸化ユビキチン依存的に活性化する領域と非依存的に活性化する領域の精製タンパク質を得ることができた。しかし、ParkinとE2-Ubの共結晶は得られていないので、表面残基エントロピー減少法など変異導入の工夫をした後に改めて共結晶化を試みる。また、ヒトやラットのParkin以外に昆虫やヘビ由来のParkinのX線結晶構造の報告があるので、結晶が得られなかった場合に予定していた計画に基づいて異なる種の検討を行う予定である。一方で、本年度明らかになったE2の選択性に基づいて、活性が確認された複数のE2-UbとParkinの共結晶化も試みる。また、E2や他のRBR型E3の配列情報と立体構造情報をもとに比較することで、E2とE3それぞれの側面から選択性の生じる理由を探る予定である。その後、構造情報に基づいた解析を行う。

Causes of Carryover

Parkinとユビキチン関連タンパク質の共存下で得られた結晶の測定を行ったが複合体構造は得られなかった。新たなコンストラクションを設計、作製する必要が生じたため、コンストラクション作製費用や構造解明後に予定していた解析を次年度に行うこととし、未使用額をその経費に充てる。

  • Research Products

    (1 results)

All 2019

All Presentation (1 results) (of which Invited: 1 results)

  • [Presentation] PINK1 activation by its unconventional localization to the outer mitochondrial membrane2019

    • Author(s)
      Kei Okatsu, Noriyuki Matsuda, Shuya Fukai
    • Organizer
      第42回日本分子生物学会年会
    • Invited

URL: 

Published: 2021-01-27  

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