2020 Fiscal Year Annual Research Report
Neural circuit basis for the onset of puberty by leptin signaling
Project/Area Number |
19K16270
|
Research Institution | Institute of Physical and Chemical Research |
Principal Investigator |
後藤 哲平 国立研究開発法人理化学研究所, 生命機能科学研究センター, 基礎科学特別研究員 (20772049)
|
Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2021-03-31
|
Keywords | 性成熟 / レプチン / キスペプチン / 逆行性トランスシナプス標識 |
Outline of Annual Research Achievements |
ヒトを含む動物は、良好な栄養状態においてのみ性成熟を迎え生殖機能を獲得・維持することができる。身体の良好な栄養状態は脂肪細胞から分泌されるレプチンが有力因子であるが、脳内のどの領域で受容され、どのような神経回路が駆動され、最終的に生殖中枢が活性化するのかわかっていない。昨年度、性成熟前に制限給餌を実施することによって性成熟不全マウスを確立していた。この性成熟不全マウスにレプチンを代償投与しても性成熟を誘導できなかった。今年度は、i) 性成熟不全マウスの制限給餌を解除して、自由摂食にすることで性成熟が到来することがわかった。ii) ファイバーフォトメトリーシステムを用いて性成熟不全マウスの生殖中枢キスペプチンニューロンのカルシウムイメージングを行った。制限給餌によってキスペプチンニューロンの神経活動は抑制されていたが、制限給餌を解除して自由摂食にするとキスペプチンニューロンの活動が継続的に亢進することがわかった。iii) 性成熟開始に寄与する新規脳領域を探索するため、キスペプチンニューロンを起点とした逆行性トランスシナプス標識を行った。制限給餌群および自由摂食群の生後6週齢において標識に成功したが、標識効率が悪いため、さらなる改善が必要である。
|