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2019 Fiscal Year Research-status Report

くも膜下出血後の脳損傷に対する5-アミノレブリン酸の治療効果の検討

Research Project

Project/Area Number 19K16301
Research InstitutionUniversity of Occupational and Environmental Health, Japan

Principal Investigator

宮岡 亮  産業医科大学, 医学部, 助教 (80834796)

Project Period (FY) 2019-04-01 – 2023-03-31
Keywordsendovascular perforation / subarachnoid hemorrhage / micro CT / SAH grading
Outline of Annual Research Achievements

本研究では、脳神経外科領域において悪性神経膠腫の術中診断等において現在本邦で既に広く用いられている5-アミノレブリン酸(5-ALA)が、くも膜下出血(subarachnoid hemorrhage; SAH)後に発生するearly brain injury (EBI)ならびに脳血管攣縮によるdelayed ischemic neurological deficit (DIND)を改善する可能性について検討し、SAHに罹患した患者の神経学的予後の改善を目指した治療応用へと展開することを目的としている。
本研究では、はじめにラットを用いたSAHモデルの作成が重要である。動物実験モデルとして、Endovascular perforation(EP) 法によるラット穿刺SAHモデルが一般的であるが、これまでのEP法によるSAHモデルは、発症時の頭蓋内圧亢進や髄液還流障害など臨床病態を忠実に再現するが、出血量のばらつきを一定に制御することができないことが大きな欠点として指摘されており、さらに介入実験を実施した後に脳を摘出しSAH重症度を後方視的に確認する方法でのみ介入結果を評価することが可能というバイアスの回避が問題となっている。そのため、われわれは、EP法によるSAHモデル作成時点でのSAH重症度を評価するため、造影剤を用いてmicro CTによる評価法の確立をめざしている。今回は、SDラットを使用し、静脈麻酔下で、外頚動脈よりタングステンワイヤーを用いて頭蓋内血管を貫通させる方法処理を行い、即座にラットをsacrificeし脳を摘出することで、SAHが生じていることが確認された。また、micro CTを使用し、SDラットの頭蓋内評価を行った。CT画像では、ラット頭蓋骨の評価は明瞭に描出されるものの脳実質の描出が困難であった。さらに、前述のEP法によるSAHモデル作成直後のラット頭部の画像評価を施行するも、頭蓋内に存在するSAHの描出は不可能であった。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

本研究のSAH後のEarly brain injuryに対する5-ALAを用いた介入実験に入る前に、実臨床に即した形でSAH重症度を発症時に確認できる方法を開発する必要性があった。今回、micro CTでは、ラット頭部の撮像条件を設定するのに時間がかかり進捗に遅れが生じた。現時点では、ラット脳実質が困難であり、さらに、SAHモデルを作成して同様な頭蓋内評価を行ったものの描出が不可能であった。microCTでは、微量の出血ではコントラストが得られにくく描出が困難であると考えられる。造影剤(イオヘキソール 300mg/mL)を使用することで発症時のSAHの描出に成功した。画像所見とSAHの重症度との相関性や、予後に関わる特異的所見等も見出すことに成功しており、概ね順調に進展している。

Strategy for Future Research Activity

通常のEP法によるラットSAHモデルでは、頭部容積が小さく、Micro CTにおけるSAH描出が不可能であることを踏まえ、CT造影剤を使用し頭蓋内に生じた出血のコントラストをつけることで画像評価が可能であるという仮説をたて、今後の研究を遂行していく。

Causes of Carryover

介入実験の基盤となる評価方法の確立(動物モデル作成およびmicroCT撮像条件)に予想よりも時間を要したため、使用動物および使用薬剤の購入費用が計画より減少した。今後、本実験である介入実験に速やかに移ることができるため、その実験に関わる動物、薬剤、物品購入に使用する方針である。

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Published: 2021-01-27  

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