2019 Fiscal Year Annual Research Report
血液脳関門の細胞間隙透過性亢進時における脳内微小環境のイメージング
Project/Area Number |
19K16350
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
橋本 洋佑 名古屋大学, 環境医学研究所, 学振特別研究員(PD) (60808252)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | Claudin-5 / Blood-brain barrier / Tight junction |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、血液脳関門の透過性が亢進した際に生じる脳内の本質的理解を目的としている。その手段として、密着結合の構成本体であるclaudin-5に対するshRNA発現アデノ随伴ウイルスを脳内各所に投与した後の投与部位周辺の脳内細胞の遺伝子発現の変動を、ダイセクターを用いてヒートマップ形式で評価していくことを企画していた。 現在は、欧州の大学に留学している関係もあり、動物実験の実施許可を申し込み、必要なトレーニングを受けているが、修了するまで1年近い期間を要する。その間、in vivoでの実験の際にPCRを実施する遺伝子群の絞り込みをすることを目的に、in vitroの実験系によりclaudin-5の発現量を制御する遺伝子を網羅的に検出することを企画している。具体的には、Cas9/CRISPRシステムを用いてclaudin-5を発現している細胞の遺伝子をランダムに欠損させ、claudin-5の細胞表面量に基づいて細胞をフローサイトメトリーにより分離し、分離した細胞で発現しているguide RNAの配列情報からclaudin-5の発現量を正/負に制御している遺伝子群を同定していく。本系により実際に同定した遺伝子をノックダウンすることで、間接的にclaudin-5の発現を制御させることもできると期待される。本年度では、Sigma-Aldrich製のレンチウイルスによるgenome-wide screening kitの購入、同ウイルスを導入するためのブラストサイジン耐性を有するCas9/CRISPRを発現するマウス不死化血管内皮細胞株の作製、claudin-5の細胞外領域を認識する結合する分子の作製を行った。
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