2020 Fiscal Year Annual Research Report
Investigation of compounds for controlling infectious diseases from nomadic traditional useful plants guided by insect assay systems oriented to vectors
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19K16397
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| Research Institution | Tohoku Medical and Pharmaceutical University |
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Principal Investigator |
村田 敏拓 東北医科薬科大学, 薬学部, 講師 (70458214)
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| Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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| Keywords | モンゴル国 / 薬用植物 / 成分薬効解析 / 人畜共通感染症 / 病原性原虫 / 媒介者 / 昆虫試験系 / マダニ |
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| Outline of Annual Research Achievements |
マダニや媒介昆虫により伝播する原虫病や人畜共通感染症は新興・再興感染症として時に突発的な流行を引き起こし世界的な脅威となっている。特に人畜近接地域での媒介者や家畜のケアも含めた包括的な対策が急務である。家畜と深い関係にあるモンゴル国遊牧民による、熱性疾患や寄生虫除去・家畜の健康に関する伝承が付随する植物の成分薬効解析から抗原虫・抗菌・抗マダニ化合物や家畜をケアできる化合物を見出す。また媒介者対策を日本で進めるためにアブラムシをモデルに化合物の殺虫・忌避作用を評価し、昆虫自然免疫系や神経系を標的にその作用機序を追及することを目的に研究を進め、次の成果を得た。
モンゴル国立大学・モンゴル獣医学研究所の協力のもと人畜から吸血し病原体を媒介するマダニ(Dermacentor nuttalli)を現地で確保した。アブラムシ (Acyrthosiphon pisum) モデルと同様の方法で、神経系を担うアセチルコリンエステラーゼ、自然免疫系を担うフェノール酸化酵素に係る試験をマダニに対し実施した。また抗マダニ活性スクリーニングから新たな課題植物を選出した。
熱病や炭疽への効果が伝承されるマメ科Oxytropis lanataから抗トリパノソーマ活性フラボノイドと、ヒアルロニダーゼ阻害活性新規サポニンを単離・構造決定した。また、キク科Artemisia sieversianaより抗トリパノソーマ活性フラボノイド及びリグナンを新規セスキテルペンとともに単離・構造決定した。
得た化合物について、人畜共通感染症の鍵となるウイルスを対象にした試験を実施し（帯広畜産大学との共同研究）、インフルエンザウイルスやSARS-CoV-2を含む複数のウイルスに対して不活化活性を示すSaxifraga spinulosa由来化合物を同定した。
本課題は2021年度より21H02638にて発展的に継続実施する。
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