2020 Fiscal Year Research-status Report
イブプロフェン含嗽剤の作用時間の持続と使用時の刺激感の減少を目指した製剤化研 究
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19K16413
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
五百藏 武士 神戸大学, 医学部附属病院, 薬剤師 (40789343)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | イブプロフェン / 含嗽剤 / プラセボ / 特定臨床研究 |
Outline of Annual Research Achievements |
2020年度は新型コロナウイルス感染症の拡大に伴い、進捗が著しく遅延した。 2020年度の目標である、イブプロフェン自体の刺激感を緩和するための香料の選定が完了できた。この香料を含有するイブプロフェン/プラセボ含嗽剤の微生物限度試験を実施したところ、総好気性微生物数および総真菌数はいずれも0 cfu/gであることが確認できた。 そこで、下顎第三大臼歯を抜歯する患者を対象として、日常診療での抜歯後疼痛管理の質を損なわないよう配慮しながら、プラセボ含嗽剤を対照としたイブプロフェン含嗽剤の疼痛緩和効果を推定するプラセボ対照、二重盲検、ランダム化クロスオーバー試験を計画した。40名の被験者を、イブプロフェン→プラセボ含嗽剤群、プラセボ→イブプロフェン含嗽剤群のいずれかに無作為に割付け(割付け比率1:1)、試験薬投与期5日間、後観察期1-5日間から構成されている。試験薬投与期には、抜歯後1-2日目にはイブプロフェンまたはプラセボ含嗽剤を、抜歯後3-5日目にはイブプロフェン含嗽剤を1日1回以上(最大10回程度)使用し、有効性や安全性に関する情報を患者日誌に記録するデザインである。 本臨床試験は、2021年3月1日の神戸大学臨床研究審査委員会にて審査され、2021年4月16日で承認された。2021年度は上述の臨床試験をjRCT(Japan Registry of Clinical Trials)に登録したのちに実施する予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
下顎第三大臼歯を抜歯する患者を対象として、プラセボ含嗽剤を対照としたイブプロフェン含嗽剤の疼痛緩和効果を推定するプラセボ対照、二重盲検、ランダム化クロスオーバー試験は2020年中に神戸大学臨床研究審査委員会にて審査・承認され、2021年度より被験者組み入れを計画していたが、新型コロナウイルス感染症の感染拡大にて種々の取り組みが制限されたため、当初よりはやや遅れているを判断している。
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Strategy for Future Research Activity |
下顎第三大臼歯を抜歯する患者を対象として、プラセボ含嗽剤を対照としたイブプロフェン含嗽剤の疼痛緩和効果を推定するプラセボ対照、二重盲検、ランダム化クロスオーバー試験は2021年6月から被験者組み入れを予定しており、2022年9月を目途に終了できるよう準備している。
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Causes of Carryover |
新型コロナウイルス感染症の影響により、予定していた検査等が実施出来なかった。2021年度は特定臨床研究である下顎第三大臼歯を抜歯する患者を対象として、プラセボ含嗽剤を対照としたイブプロフェン含嗽剤の疼痛緩和効果を推定するプラセボ対照、二重盲検、ランダム化クロスオーバー試験が開始されるため、これの実施や運用に係る予算執行を計画している。
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