2022 Fiscal Year Annual Research Report
イブプロフェン含嗽剤の作用時間の持続と使用時の刺激感の減少を目指した製剤化研 究
Project/Area Number |
19K16413
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
五百藏 武士 神戸大学, 医学部附属病院, 薬剤師 (40789343)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | イブプロフェン含嗽剤 / プラセボ対照二重盲検ランダム化クロスオーバー試験 |
Outline of Annual Research Achievements |
下顎第三大臼歯の抜歯患者を対象としたイブプロフェン含嗽剤の有効性と安全性を評価する第II相、プラセボ対照、二重盲検、ランダム化クロスオーバー試験は2021年5月10日にjRCT(Japan Registry of Clinical Trials)公表された(実施計画番号:jRCTs051210022)。 2021年6月7日から2022年5月26日の期間に40例が登録された。20名がイブプロフェン→プラセボ含嗽剤群(IP群)、20名がプラセボ→イブプロフェン含嗽剤群(PI群)のいずれかに無作為に割付けられた。PI群にて1例の同意撤回があった。有効性解析対象症例はIP群で20例、PI群で19例であった。安全性解析対象症例はIP群で20例、PI群で19例であった。 主要評価項目はPostoperative day1および2における初回のイブプロフェンまたはプラセボ含嗽剤の使用前と使用5分後のVisual Analog Scale値の変化量の研究対象者内差を主要評価項目として実施した。その結果、IP群:1.25±12.0 mm、PI群:-5.26±8.93 mmであり、治療効果は-2.01 mm (95% CI: -5.45, 1.44, p=0.246)であり、イブプロフェン含嗽剤の有効性は確認されない結果となった。重篤な疾病等はIP群、PI群ともに認められなかった。IP群の疾病等は5例にて7報告(口腔内の刺激感:3例、口腔内の不快感:2例、咽頭の刺激感:1例、歯の刺激感:1例)が確認された。PI群の疾病等は5例にて5報告(口腔内の不快感:2例、咽頭の刺激感:2例、口腔内の刺激感:1例)が確認された。重症度はいずれもGrade 1であり、試験薬使用終了後には回復した。 上記の概要をまとめた本臨床試験の終了通知書は2022年8月1日の神戸大学臨床研究審査委員会で審査され、承認された。
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