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2020 Fiscal Year Research-status Report

高分化型脂肪肉腫の組織亜型を通した、線維増生と炎症細胞誘導に関わる分子機構の解析

Research Project

Project/Area Number 19K16563
Research InstitutionYokohama City University

Principal Investigator

加藤 生真  横浜市立大学, 医学部, 助教 (80644939)

Project Period (FY) 2019-04-01 – 2022-03-31
Keywords高分化型脂肪肉腫 / 病理組織亜型 / RNA発現 / タンパク発現 / 免疫染色
Outline of Annual Research Achievements

高分化型脂肪肉腫は脂肪分化を示す比較的頻度の高い軟部腫瘍である。組織学的には代表的な3つの亜型(脂肪腫様亜型・硬化性亜型・炎症性亜型)を示す像が様々な割合で混在する一方で、細胞遺伝学的にはドライバー遺伝子異常とされるMDM2遺伝子増幅がほぼすべての例で検出される。多彩な組織像はMDM2遺伝子増幅にさらに別の分子メカニズムが加わったものと想定されるが、その詳細は明らかでない。本研究では、組織亜型ごとに分別した腫瘍組織を用いて網羅的遺伝子発現解析を実施し、亜型間の遺伝子発現の違いを見出すことをを目指す。高分化型脂肪肉腫が多彩な像をとることへの理解のみならず、線維増生・炎症細胞動員といった腫瘍横断的にみられる現象の理解につながる情報を提供できると考えている。
2019年度は、高分化型脂肪肉腫の実際の病理組織像を再検討し、脂肪腫様亜型と硬化性亜型に絞って発現の違いを検討することとした。炎症性亜型は腫瘍細胞割合がごく低いため検討から外すこととした。各組織亜型を切り出してRNA抽出し、網羅的発現解析データを得ることができた。
2020年度は、複数症例から得られた脂肪腫様亜型と硬化性亜型の網羅的RNA発現の生データから、発現の有意に異なるRNAを抽出した。それらの中から組織標本上でのタンパク質発現の違いを免疫組織化学的に検証した。
今後は、組織亜型間での発現の違いが確認されたタンパクに関して、症例数を増やして検証するとともに、その意義に関して考察する予定である。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

RNA網羅的発現データの解析に難渋したものの、発現の違いを示すRNAを見出すことができ、さらにその中のいくつかでタンパク発現の違いを検証できた。

Strategy for Future Research Activity

今後は、組織亜型間での発現の違いが確認されたタンパクに関して、症例数を増やして検証するとともに、その意義に関して考察する予定である。

Causes of Carryover

2020年度は、デジタルデータの統計解析および免疫組織化学的検討を実施し、当初計画していた再度の網羅的発現解析は実施しなかった。今後、研究結果を総括する段階で免疫組織化学的検討を含む複数種類の試薬を要するため、その資金に充てる予定である。

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Published: 2021-12-27  

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