2019 Fiscal Year Research-status Report
劇症型溶連菌感染症におけるMincleを介した免疫応答に対する制御機構の解明
Project/Area Number |
19K16644
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
村田 憲治 九州大学, 医学研究院, 共同研究員 (70770642)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 糖脂質 / 自然免疫受容体 / 劇症型溶連菌感染症 / レポーター細胞 |
Outline of Annual Research Achievements |
<病原体側因子の検証>劇症型溶連菌感染症における菌株の回収を進めているが、劇症型溶連菌感染症の罹患率が小児では高くなく、当院において入院症例は2019年度はなかった。そのため、他施設に依頼し劇症型溶連菌感染症の菌株を提供してもらった。自然免疫受容体Mincleがそれらの菌株に含まれる全脂質に反応するのかを、細菌より脂質を抽出し、レポーター細胞を用いて検証した。それぞれの菌由来の全脂質にマウスとヒトそれぞれのMincleが反応することを確認できたため、それらの脂質の組成、特に我々のグループが以前発見したMincleのリガンドであるMGDG、DGDGを評価した。菌株より抽出した全脂質よりMGDG、DGDGを精製し、レポーター細胞を用いてMincleと反応性を見たところ既報のデータ同様に提供してもらった菌株でも同様の反応が得られ、MGDG、DGDGの存在が証明できた。現在は提供いただいた菌株由来のMGDG、DGDGを質量分析法や核磁気共鳴法などによりアシル鎖長や二重結合の有無などを同定していく方針であり、脂質の精製を引き続き行っている。 <宿主側因子の検証>2019年度の劇症型溶連菌感染症の症例がいなかったため、宿主の遺伝子変異、特にMincleの遺伝子変異の検索は今の所できていない。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
<宿主側因子の検証>、<病原体側因子の検証>において、新規劇症型溶連菌感染症をリクルートしているが、2019年度の当院における新規発症者はなかった。菌株の回収ができずに、他施設に依頼する方針とし、菌株の提供に伴い実験の進捗が遅れている状況である。また宿主側においては、症例がリクルートできておらず、宿主側因子、特にMincle遺伝子の変異の検索は進んでいない。
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Strategy for Future Research Activity |
<宿主側因子の検証>2020年度も引き続き劇症型溶連菌感染症のリクルートを続ける予定である。小児科では罹患率が成人に比べて低いため、他施設にも協力を依頼し症例数を集める方針とした。 <病原体側因子の検証>2019年度に他施設で提供いただいた菌株では種類が少ないため、2020年度も引き続き劇症型溶連菌感染症のリクルートを続ける予定である。脂質の同定に関しては、質量分析法や核磁気共鳴法などによりアシル鎖長や二重結合の有無などを同定していく方針である。
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Causes of Carryover |
劇症型溶連菌感染症の症例が新たにリクルートできずに進捗が遅くなっているため。
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Research Products
(1 results)