2022 Fiscal Year Annual Research Report
血流感染症関連大腸菌を対象とした新規パンデミッククローンの探索と全ゲノム解析
Project/Area Number |
19K16658
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Research Institution | Kansai University of Health Sciences |
Principal Investigator |
大瀧 博文 関西医療大学, 保健医療学部, 准教授 (00733172)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | Escherichia coli / ST1193 / 薬剤耐性菌 |
Outline of Annual Research Achievements |
2019~2021年度にかけて以下の研究データを得た(昨年度までの実績より引用)。これらのデータ解析をし、国際紙によるデータ公表に向けて作業中である。 2009年~2018年のに収集された血流感染症関連Escherichia coliの424株のうち,O25 E. coliは112株(26.4%),O75 E.coliは22株(5.2%)存在していた。O25 E. coliは112株を認め,そのうち93株がST131,19株がnon-ST13であった。O75 E. coliは22株のうち,13株がST1193,9株がnon-ST1193であった。キノロン耐性因子においては,O25・ST131株でキノロン耐性を示した80株のうち77株が,4箇所の変異を有しており,いずれもgyrAのS83L およびD87N, parCのS80IおよびE84Vであった。O75・ST1193 E. coliにおいてはキノロン耐性を示した13株すべてが3箇所の変異を有しており,いずれもgyrAのS83L, parCのS80IおよびE84Vであった。 また、2022年度は引き続き臨床分離株収集を続けており、ST1193の検出状況の推移をモニタリングしている。これらのデータも追報としての準備をしている。2022年度は追加で432株を収集し、O25b・ST131 E. coliを141株検出、ESBL産生率が49.6%,キノロン系抗菌薬耐性率が97.9%であった。O75・ST1193クローンは30株検出し、ESBL産生率が23.3%,キノロン系抗菌薬耐性率が100%であった。それ以外の株についてはESBL産生率が16.5%,キノロン系抗菌薬耐性率が37.9%であった。引き続き推移を調査し、これらにおいてもより詳細な解析を加えていきたい。
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