2019 Fiscal Year Research-status Report
The mechanism of B cell activation in T cell-independent immune response
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19K16700
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Research Institution | Tokyo University of Science |
Principal Investigator |
深尾 紗央里 東京理科大学, 研究推進機構生命医科学研究所, 研究員 (20778914)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | B細胞免疫応答 |
Outline of Annual Research Achievements |
肺炎球菌やサルモネラ菌に対する感染症は、乳幼児や高齢者において罹患率が高く、髄膜炎や敗血症などの併発によって重篤化しやすい。これらの菌は細胞壁外に莢膜を持ち、B細胞抗原受容体(BCR)を高度に架橋して、T細胞からの補助刺激なしでB細胞を活性化して抗体産生を誘導する。このようなT細胞非依存性 II型(T cell independent type II, TI-II)応答によって産生される抗体は感染防御に重要であるが、その抗体産生誘導機構には不明な点が多い。そこで本研究ではTI-II抗原によるB細胞の活性化機構を明らかにし、その分子機構に基づいたより効果的なワクチン療法の開発を目指す。 本年度の研究では、T細胞依存性(T cell dependent, TD) 抗原とTI-II抗原で刺激した際にBCRに会合する分子の解析を行い、TI-II抗原刺激した際のみにBCRに会合する二つの分子を同定した。さらに同定した分子をノックダウンしたB細胞ではTI-II免疫応答における増殖が著しく低下することから、同分子がTI-II抗原によるB細胞の活性化に重要な分子であることが示唆された。また以前に同定したTI-II免疫応答に重要だと考えられる分子, DNaseγおよびPKCδを欠損するマウスに肺炎球菌ワクチンPneumovax23(PPSV23)を免疫し、抗体産生を解析した。DNaseγ欠損マウスではPneumovax特異的なIgM抗体価が減少し、PKCδ欠損マウスではIgG抗体価が減少した。これらの結果から、DNaseγおよびPKCδが肺炎球菌に対する感染防御に必要である可能性が示唆された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の計画通り、TI-II抗原特異的に会合する分子を同定することができた。また以前に同定していた分子の感染防御における重要性を示唆するデータを得ることができた。従って概ね順調に進展していると言える。
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Strategy for Future Research Activity |
今後の研究では、これまでに同定したTI-II応答におけるB細胞活性化に重要な分子がどのような分子メカニズムでB細胞を活性化するかを詳細に解析する予定である。
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Causes of Carryover |
昨年度の学会発表予定を本年度に見送ったため、旅費の減額が生じた。また一部の外部委託の解析を本年度に見送ったため、その他の研究費に差額が生じた。昨年度見送った学会発表および実験は本年度行う予定であり、本年の経費と合わせて全て使用する予定である。
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