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2020 Fiscal Year Research-status Report

感染免疫応答における骨髄局在性uncommitted NKT細胞の機能解明

Research Project

Project/Area Number 19K16704
Research InstitutionJikei University School of Medicine

Principal Investigator

林崎 浩史  東京慈恵会医科大学, 医学部, 助教 (50779907)

Project Period (FY) 2019-04-01 – 2022-03-31
KeywordsNKT細胞 / 感染免疫 / 骨髄
Outline of Annual Research Achievements

NKT細胞は胸腺にてNKTサブセット各々のエフェクター機能を獲得し成熟細胞として末梢へ移行することが知られていたが、近年、組織間でのNKTサブセットのバランスが異なることや、炎症等の環境変化によってサブセットバランスが変化することから、末梢における未分化NKT細胞からの分化機構の存在が示唆されていた。しかしながら未分化NKT細胞の存在が不明であることからその分化機構は未だ明らかとなっていない。研究代表者はこれまでに骨髄に局在するNKT細胞が各々のNKTサブセットを規定する転写因子群の発現が軒並み低く、未分化タイプのNKT細胞である可能性を見出した。本研究では骨髄に局在するuncomitted NKT細胞(uncNKT細胞)の分化能とその分化機構、そして生理的重要性を明らかにすることを目的としている。
令和元年度の成果より、骨髄NKT細胞に特異的に発現する分子をRNAシークエンス解析により明らかにすることができた。そこで令和2年度はこの特異的発現分子のうち、膜分子に着目し、複数の膜分子に対するdepletion抗体をマウスに投与することで骨髄NKT細胞特異的除去が可能かどうか検討した。しかしながら、複数種の抗体を過剰量投与した際であっても骨髄NKT細胞の除去ないしは減少させることが出来なかった。同じ分子を発現する末梢組織の他の細胞は効率よく除去されていることを確認した。骨髄組織染色によるNKT細胞の局在解析の結果、骨髄NKT細胞まで抗体が到達していない、あるいは除去担当細胞が骨髄に存在しないことが原因と考えられた。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

RNAシークエンス解析結果を元に骨髄NKT細胞特異的発現分子をスクリーニングすることができ、フローサイトメトリー解析やリアルタイムPCR解析により実際の発現を明らかにすることが出来た。しかし、特異的に発現する膜分子に着目し、抗体による特異的除去を試みたが骨髄NKT細胞の除去は困難であることが示唆された。複数の分子を標的として、本細胞の除去を試みてみたものの、おそらく局在の問題により、抗体による除去は困難であることが推察された。現状では、各々の分子特異的Creリコンビナーゼ発現マウスとジフテリアトキシンレセプター発現マウスを交配・樹立することでの骨髄NKT細胞特異的除去のストラテジーも計画段階であり、実施までに至っていない。また昨今のコロナウイルス感染症の影響もあり当初の計画よりも遅れており、計画の再考により遅れを取り戻す必要がある。

Strategy for Future Research Activity

抗体による骨髄NKT細胞の除去法はひとまず中断し、NKT細胞欠損マウスに野生型骨髄NKT細胞を移入することで骨髄NKT細胞再構築マウスを作成する。対象マウスとしては脾臓NKT細胞を移入したマウスを作成する。作成したマウスのNKT細胞の局在をコンフォーカル顕微鏡ならびにフローサイトメトリーで解析するとともに、糖脂質投与後の活性化の有無、ならびにサイトカイン産生を解析する。機能・局在ともに比較解析が可能であることを確認した後、骨髄ならびに末梢組織を継時的にモニタリングすることでその動態解析ならびに骨髄NKT細胞のエフェクター分化についての解析へと進める。

Causes of Carryover

交付申請時に、国際学会を含む複数の学会に参加する為の旅費を計上したが、コロナ感染症の影響により複数の学会がweb開催となり、旅費の支出がなかった。また、研究補助員への人件費・謝金を予算に計上したが、本年度は補助員への人件費・謝金を支出する必要がなかった為、次年度使用額が生じた。また、研究遂行の遅れにより予定していた研究に着手できなかったことも要因の一つとなっている。次年度は再考した研究計画を効率よく遂行する為、消耗品等の購入での支出を計画している。

  • Research Products

    (1 results)

All 2020

All Presentation (1 results)

  • [Presentation] 新規肺炎球菌ワクチンの免疫学的作用機序の解析2020

    • Author(s)
      林﨑浩史、高塚翔吾、川久保俊、竹山春子、川上和義、大石和徳、宮崎義継、金城雄樹
    • Organizer
      第31回日本生体防御学会学術総会

URL: 

Published: 2021-12-27  

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