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2019 Fiscal Year Research-status Report

iPS細胞による神経芽腫発がんモデルを用いたALT陽性難治腫瘍の治療開発

Research Project

Project/Area Number 19K16759
Research InstitutionResearch Institute for Clinical Oncology, Saitama Cancer Center

Principal Investigator

迎 恭輔  埼玉県立がんセンター(臨床腫瘍研究所), 臨床腫瘍研究所, 研究員 (60793974)

Project Period (FY) 2019-04-01 – 2022-03-31
Keywords神経堤細胞 / iPS細胞 / 癌化 / ALT / ATRX
Outline of Annual Research Achievements

テロメア維持は発がん・がん悪性化に重要であり、その維持にはテロメラーゼによる機構と ALT 経路による 2 つがある。過去の研究で、神経芽腫においても MYCN 非増幅 ALT 陽性神経芽腫で ATRX 変異があり、p53 変異との関連の可能性が示唆されている。しかしながら、神経芽腫におけるがんとテロメアに関する研究は不明な点も多いため、より多くの知見を集める必要があることから、本研究では ALT 経路に着目した。神経芽腫は神経堤細胞から発生することが知られている。そこで本研究では、iPS細胞から神経堤細胞へ分化させ、そこから ALT 陽性神経芽腫モデルを作製することを課題としている。今年度は、レンチウイルス 法を用いて、Li-Fraumeni (Li-F) 症候群 iPS 細胞由来の神経堤細胞 (NCC) からSingle guide RNA によるATRX欠損株 (Li-F ATRX KO NCC) を作製した。ATRX 両側アリル欠損を得るために、Li-F ATRX KO NCCを限界希釈法を用いてクローン化した。そのクローン細胞を十分に培養した後、ウエスタンブロッティング およびシークエンス解析を用いて ATRX タンパク質の欠損と ATRX 両側アリル欠損を調べた。この解析により、2 クローンの ATRX KO 株を得た。これらクローンに対して、C-circleアッセイを行ったところ、1 クローンが C-circle 陽性を示した。その一方で、テロメア含量は多くなかった。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

ATRX 両アリル欠損株を得ることができ、そのクローンにおいてC-circle 陽性であることが確認できた。ただ、テロメア含量は多くなかったことから、がん化誘導はされていないと考えられる。このテロメア含量を増やすことで、 ALT 経路が誘導されたがんモデルを作製することができると期待される。

Strategy for Future Research Activity

今後は、軟寒天コロニー形成アッセイによる悪性形質転換化解析、WSTアッセイを用いた増殖解析を行う。悪性形質転換化した細胞株の中から、増殖性の高い株をさらに選び出し、テロメア伸長機構の解析を行う。そして、ALT陽性細胞を選び出す。ALT 経路が活性化されているクローンに対して、次世代シーケンサーを用いた網羅的ゲノム変異解析を行い Mock 株および親株に加わったすべての変異を調べる。また、同時にマイクロアレイ解析を用いた網羅的遺伝子発現解析、網羅的メチル化アレイ解析を行い、ATRXがエピジェネティックに関与している遺伝子群、領域を調べ、ATRX が発現調節を関与している ALT 関連テロメア維持候補遺伝子群を同定する。ALT 関連テロメア維持候補遺伝子を ATRX KO 株において遺伝子発現抑制もしくは過剰発現することで、ALT 経路が低下することを調べ、網羅的解析の裏付けをとる。また同時に、ヒト由来神経芽腫細胞においても同定された遺伝子群の発現抑制および、過剰発現をさせることで、細胞増殖に影響を与えることを検証する。また、Xenograft アッセイを用いて、腫瘍形成能の解析も行う。

Causes of Carryover

(次年度使用額が生じた理由)割引価格購入により、定価購入よりも安く試薬類を調達することができたため、翌年度分の研究費として使用することを計画したため。
(使用計画)これまでと同様に、研究経費の多くは解析用消耗品費にあてられる予定である。

  • Research Products

    (1 results)

All 2019

All Presentation (1 results)

  • [Presentation] Development of neuroblastoma model from iPSC-based neural crest cells2019

    • Author(s)
      迎 恭輔 、竹信 尚典、杉野 隆一 、大平 美紀、佐藤 俊平、遠藤 悠 紀、岡田 龍 、春田 雅之、戸口田 淳也、長船 健二 、中畑 龍 俊、上條 岳彦
    • Organizer
      第78回日本癌学会学術総会

URL: 

Published: 2021-01-27  

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