2020 Fiscal Year Research-status Report
FGFR2遺伝子増幅胃癌におけるFGFR2C3variantを標的とした研究
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19K16767
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Research Institution | Aichi Cancer Center Research Institute |
Principal Investigator |
足立 雄太 愛知県がんセンター(研究所), がん標的治療TR分野, 主任研究員 (30833842)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | FGFR2 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的はFGFR2増幅胃癌に対するC3 variant特異的な標的治療の有効性を明らかにすることである。これまでの解析でFGFR2 C3特異的なsiRNAによるFGFR2下流シグナルの抑制及び細胞増殖の抑制効果が確認できたため、shRNAの作成を試みていたが昨年度までに使用したshRNAではFGFR2C3のノックダウンが確認できなかった。そのため今年度は異なるベクターであるpLKO1 vectorを用い、さらにshRNA配列を有するオリゴの濃度を高濃度にし、FGFR2 C3特異的な配列に対するドキシサイクリン誘導shRNAを作成したところ、作成に成功し、サンガーシークエンスにおいてもshRNA配列が確認できた。同vectorをlentivirusを用いてFGFR2遺伝子増幅胃癌細胞であるkato3, SNU16に導入し、in vitroの解析を行ったところドキシサイクリン添加によりFGFR2 C3の遺伝子発現が低下し、FGFR2の下流であるFRS2、ERKのリン酸化の低下が確認できた。現在同細胞を用いてヌードマウスによる皮下腫瘍モデルを作成し、ドキシサイクリン添加によるin vivoでの効果を確認中である。FGFR2C3ノックダウンによる腫瘍抑制効果が確認できた際には、以降のアンチセンスオリゴへの展開や同腫瘍を用いた耐性メカニズムの解析についても応用が可能であり、検討していきたい。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
他の研究課題へのエフォートが予想以上に高くなっており、本研究課題へのエフォートが申請時と比較して割けていないため。
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Strategy for Future Research Activity |
in vivoでの腫瘍増殖の抑制が確認できた際には、同部位を標的としたanti-sense oligoなどの効果についてもPDXなどの媒体を用いた解析を考慮している。
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Causes of Carryover |
皮下腫瘍モデルを用いたin vivoでの効果を確認できた際にはPDXなどを用いた解析を予定しているため、そのために研究費を使用したい。
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