2021 Fiscal Year Research-status Report
FGFR2遺伝子増幅胃癌におけるFGFR2C3variantを標的とした研究
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19K16767
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Research Institution | Aichi Cancer Center Research Institute |
Principal Investigator |
足立 雄太 愛知県がんセンター(研究所), がん標的治療TR分野, 主任研究員 (30833842)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | FGFR2 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的はFGFR2増幅胃癌に対するC3 variant特異的な標的治療の有効性を明らかにすることである。これまでの解析でFGFR2 C3特異的なsiRNAによるFGFR2下流シグナルの抑制及び細胞増殖の抑制効果が確認できたため、shRNAの作成を試みていたが昨年度までに使用したshRNAではFGFR2C3のノックダウンが確認できなかった。そのため今年度は異なるベクターであるpLKO1 vectorを用い、さらにshRNA配列を有するオリゴの濃度を高濃度にし、FGFR2 C3特異的な配列に対するドキシサイクリン誘導shRNAを作成したところ、作成に成功し、サンガーシークエンスにおいてもshRNA配列が確認できた。同vectorをlentivirusを用いてFGFR2遺伝子増幅胃癌細胞であるkato3, SNU16に導入し、in vitroの解析を行ったところドキシサイクリン添加によりFGFR2 C3の遺伝子発現が低下し、FGFR2の下流であるFRS2、ERKのリン酸化の低下が確認できたが、in vivo皮下腫瘍モデルでの腫瘍増殖抑制は認められなかった。その原因としてsiRNAと比較しノックダウン効率が悪いことが考えられた。そのためshRNAによるノックダウンではなくin vivo siRNAを皮下腫瘍に直接注入することでFGFR2C3のノックダウンを試みたところ、SNU-16, HSC39の皮下腫瘍モデルで腫瘍増殖抑制が確認できた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
shRNAの作成及びその効果の確認に想定以上時間を要したため。
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Strategy for Future Research Activity |
今後はFGFR2C3のノックダウンによる腫瘍抑制の結果に加え、胃癌細胞におけるFGFR2遺伝子増幅とFGFR1遺伝子増幅におけるFGFR経路へのdependencyの違いについての解析を追加したい。
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Causes of Carryover |
当該年度における本研究での実験内容が想定した程度の使用額が必要ではなかったため。
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