2020 Fiscal Year Research-status Report
乳癌組織全エクソン解析データに基づく相同組み換え修復機能の新規測定モデル開発
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19K16819
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Research Institution | National Cancer Center Japan |
Principal Investigator |
谷岡 真樹 国立研究開発法人国立がん研究センター, 中央病院, 医員 (60573045)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 相同組み換え異常 |
Outline of Annual Research Achievements |
乳癌と卵巣癌、もしくは乳癌と膵臓癌を重複する患者の生殖細胞、各腫瘍細胞を対象として、先進ゲノム支援の枠組みに従って、東大病院で生殖細胞27例、癌細胞48例の全エクソン解析を行っていただいた。乳癌、卵巣癌を重複した症例では6割以上の割合で、相同組み換え異常の原因となるBRCA1/2等生殖細胞変異が認められた。凍結サンプルからは相同組み換え異常を反映するMutation signature 3が高い割合で認められた。現在ホルマリン固定標本由来のサンプルを含めたコピー数解析を行っている。
現在の課題はコピー数解析による相同組み換え異常の検出である。Unix環境及びコンピュータークラスターがないため、個人PCにてBAMファイルからのBinningを行っているが、非常に時間を要しており、またPC容量の問題で解析できないサイズ(数十GB)のファイルもある。先進ゲノム支援先の東大と相談してこの問題を解決していく。
今後ホルマリン固定標本由来のサンプルを含めた解析を行い、相同組み換え異常程度の算出が可能であると判断されれば、さらに全エクソン解析の症例を積み増して、重複癌の特徴を解明し、報告したい。さらに重複する腫瘍を比較することで、重複癌患者の治療選択を提案したい。さらに重複癌患者の腫瘍に共通する遺伝子変異を検討する。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
コロナ禍の中、共同研究先として全エクソン解析を行っていただいた東大病院が2020年4月から7月まで4か月間閉鎖していたため、解析が遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
今後ホルマリン固定標本由来のサンプルを含めた解析を行い、相同組み換え異常程度の算出が可能であると判断されれば、さらに全エクソン解析の症例を積み増して、重複癌の特徴を解明し、報告したい。さらに重複する腫瘍を比較することで、重複癌患者の治療選択を提案したい。さらに重複癌患者の腫瘍に共通する遺伝子変異を検討する。
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Causes of Carryover |
2020年度はコロナ禍のため研究計画が遅れた。本年度は得られた情報をもとにサンプルを選定し、残った金額全額を全エクソン解析に使用し、症例を積み増して結果を報告する。
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