2019 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
19K16826
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
松本 吉史 新潟大学, 医歯学総合研究科, 特任講師 (60770211)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | ダイアモンド電極 / 分子標的薬 / 血中濃度 |
Outline of Annual Research Achievements |
抗がん薬は、添付文書や臨床試験結果を基に、投与量が決定されるが、有害事象により頻回に減量を余儀なくされる。殺細胞薬での投与量は体重、身長から体表面積を算出し、それをもとに投与量を決定することが多い。一方分子標的薬は患者1人あたりで投与量が決定されることが多く、人種差や体重、身長の差があまり考慮されずに投与量が決定されることが多い。例えば海外の臨床試験の結果をそのまま日本人に当てはめて投与量を決定するなど。よって、実際の投与量は、標準投与量より減量されることが多い。つまり、患者は①過剰投与により余計な有害事象を受ける、②減量された投与量が有効量に達していない、という不利益を被っている可能性が常にある。本研究の目的は、ダイヤモンド電極法を用いて、ヒト血中における分子標的薬であるレンバチニブおよびイマチニブの濃度測定が可能かを検証することを目的とする。このことが可能であればリアルタイムに血中濃度を測定することができる可能性があることになる。これまでに、ラット血液にレンバチニブおよびイマチニブを混ぜて、ダイヤモンド電極法を用いて、HPLC-MS/MS法とほぼ同じ感度で血中濃度を測定できことを確認している。また、その他のレゴラフエニブなどの分子標的薬でも測定可能であることまで確認しており、今後は分子標的薬内服の患者保存検体からの検出を行い、より簡便に即時性、正確性があるかどうかを評価するところである
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
分子標的薬の濃度の測定が可能であることが確認できている
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Strategy for Future Research Activity |
ラット血清での測定を行い。安定した計測が可能であることを確認し、その後患者サンプルでの測定を進める予定である
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