• Search Research Projects
  • Search Researchers
  • How to Use
  1. Back to project page

2020 Fiscal Year Research-status Report

Search for treatment seeds of high grade renal cell carcinoma

Research Project

Project/Area Number 19K16875
Research InstitutionKansai Medical University

Principal Investigator

大江 知里  関西医科大学, 医学部, 講師 (40469242)

Project Period (FY) 2019-04-01 – 2023-03-31
Keywords腎細胞癌 / 融合遺伝子 / 次世代シーケンサー
Outline of Annual Research Achievements

本研究では、腎癌の中でも特に非淡明細胞型腎細胞癌に焦点を当て、ドライバー遺伝子や治療標的となりうる遺伝子異常の探索を目的としている。2020年度はArcher社の融合遺伝子解析技術を用いて、22症例に対し次世代シークエンサーによる解析を行った。過去に報告された転座型腎癌の組織形態などを参考に、解析対象症例をMiTファミリー転座型腎細胞癌、粘液管状紡錘細胞癌、乳頭状腎細胞癌、分類不能型腎細胞癌の中から抽出した。検索を行う融合遺伝子は、肺癌などで既に特異的な阻害薬が開発され治療効果が確認されているドライバー遺伝子と腎癌で異常が報告されている遺伝子を含むERBB2, EGRF, EWSR1, MET, NTRK1, ALK, MITF, BRAF, NEG1, RET, TFE3, ROS1, TFEBの13種類を選定し、これらのターゲット遺伝子を含むカスタムパネを作成した。また、RNA-sequenceによる網羅的な遺伝子解析も同時に施行されたため、そこから得られた解析を本学の附属生命医学研究所ゲノム解析部門と共同で行っている。今回検出できた融合遺伝子はALKとTFE3のみであったが、RNA-sequenceの結果からは、今回解析した症例の中には高頻度にみられる遺伝子異常がある可能性が示されている。今後は、形態的評価と遺伝子異常の関連を調べた上で、臨床的意義について検討を行っていく。
一方、今回の腎癌の解析を行う上で、当院で2006年から2017年に切除された腎腫瘍の臨床病理学的データベースを構築しTissue Microarrayの作製やRNA抽出を行っていたが、それらを用いた腎癌の予後や治療反応性などに関わる解析も同時に行い、得られた結果を論文報告中である。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

本研究の最大の目的である融合遺伝子の検索は施行できた段階であるため。

Strategy for Future Research Activity

今回検出された融合遺伝子に関しては、FISHやタンパク発現などを調べることにより異常を可視化するとともに、Tissue Microarrayを用いて、さらなる症例集積を試みる。また、RNA-sequenceによる網羅的遺伝子解析結果から、予後不良な腎癌に高頻度にみられる遺伝子異常を検出し、臨床病理学的意義の検討を行う。
2021年度は、上記内容の論文執筆を行っていく予定である。

URL: 

Published: 2022-12-28  

Information User Guide FAQ News Terms of Use Attribution of KAKENHI

Powered by NII kakenhi