2022 Fiscal Year Research-status Report
糖尿病患者へのがん化学療法レジメン提案に向けた基礎・臨床での有効性・安全性評価
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19K16877
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Research Institution | Kobe Gakuin University |
Principal Investigator |
池村 舞 神戸学院大学, 薬学部, 講師 (60709278)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 糖尿病 / がん / 臨床 |
Outline of Annual Research Achievements |
糖尿病患者では、がんの罹患率が高く、死亡率も高いことが知られているが、その原因などは十分に明らかにされていないのが現状である。糖尿病患者におけるがんの罹患率・死亡率の高さには様々な原因が考えられる。 これまで、がん化学療法の有効性・安全性について、動物を用いた検討と患者データを用いた検討を行ってきた。その検討において、糖尿病モデル動物で、抗がん剤投与の有無によらず、また、がんが小さいにもかかわらず、早期に死亡することを見出した。その原因として、がんにおける凝固異常(トルソー症候群)が関与する可能性を考え、臨床での調査研究を行うこととした。トルソー症候群の実態を調査するにあたり、まず予備的検討として、がん治療を受け、かつ、トルソー症候群の治療のために投薬をされている患者を対象に、その実態について電子カルテを用いて後方視的に調査した。 調査により、対象患者に占める糖尿病患者の割合、治療効果、凝固異常が生存に及ぼす影響など、実態を把握することができた。しかし、調査対象の患者数が十分ではないため、さらに対象患者数を増やして検証を行っていく必要がある。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
基礎研究とともに、臨床研究も進められている。さらに、その一部について論文化を進めている。ただし、研究中断時期があったため、その分は遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
糖尿病患者におけるトルソー症候群の実態について、臨床にて電子カルテを用いてより詳細な調査を行う。 これまでに検討してきた内容の論文化を進める。
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Causes of Carryover |
研究中断時期の遅れが使用額の遅れにもつながっている。1年延長して、遅れている分の研究を進める。
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