2022 Fiscal Year Research-status Report
Clinicopathological and biomarker analysis in Japanese male breast cancer patients
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19K16880
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Research Institution | National Center for Global Health and Medicine |
Principal Investigator |
下村 昭彦 国立研究開発法人国立国際医療研究センター, センター病院, 乳腺・腫瘍内科 医員 (70743946)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 男性乳癌 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、National Clinical Database (NCD)を用いた実態調査を行い、男性乳癌の臨床病理学的特徴を評価することとしている。男性乳がんの臨床病理学的 特徴に関してNational Clinical Databaseを用いた大規模研究の研究計画書を作成し倫理委員会の承認を得た。NCD登録が開始された2012年から2018年までにNCD に登録された全乳癌患者を対象として、年齢、病期、術式、エストロゲン受容体、プロゲステロン受容体、HER2の発現、家族歴、合併症、全身治療歴について収 集し、男性乳癌と女性乳癌を比較した。データ抽出、解析が完了し、2021年度末にBreast Cancer誌へ投稿 、掲載された(Breast Cancer. 2022 Nov;29(6):985-992.)。本研究では、2012年1月から2018年12月までの間に、日本のNational Clinical Database(NCD)で乳がんと診断された患者を対象とした。男性(MBC)3780例(0.6%)、女性(FBC)590,536例(99.4%)の計594,316例が評価された。MBCとFBCの診断時の年齢中央値はそれぞれ71歳(45-86、5-95%)、60歳(39-83)であった(p < 0.001)。MBC症例はFBC症例より臨床病期が高かった。乳房温存手術はFBCでより頻繁に行われた(14.6 vs. 46.7%, p = 0.02)。腋窩リンパ節郭清はMBC症例でより頻度が高かった(32.9 vs. 25.2%, p < 0.001)。エストロゲン受容体(ER)陽性はMBC症例の95.6%、FBC症例の85.3%に認められた(p < 0.001)。HER2陽性率はそれぞれ9.5%、15.7%であった(p < 0.001)。併存疾患はMBCでより多く(57.3 vs. 32.8%)(p<0.001)。化学療法はMBCでより少なく、内分泌療法の使用はER陽性のMBCとFBCで同様であった。周術期の放射線療法は14.3%、44.3%の症例で実施された。現在、予後のデータを収集し解析を追加中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
当初のデータは論文化したが、現在予後データについて追加解析中である。
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Strategy for Future Research Activity |
2023年度中に論文化が完了し、研究は終了予定である。
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Causes of Carryover |
目的をより精緻に達成するための研究の追加解析と関連学会等への参加、論文作成&投稿費に使用する為
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