2023 Fiscal Year Annual Research Report
Clinicopathological and biomarker analysis in Japanese male breast cancer patients
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19K16880
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Research Institution | National Center for Global Health and Medicine |
Principal Investigator |
下村 昭彦 国立研究開発法人国立国際医療研究センター, センター病院, 乳腺腫瘍内科 医員 (70743946)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 男性乳癌 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では希少がんである男性乳癌の頻度、臨床病理学的特徴についてNational Clinical Database (NCD)を用いて後ろ向き研究を行い、日本人男性乳癌患者の特徴を明らかにした。NCD登録が開始された2012年から2018年までにNCDに登録された全乳癌患者を対象として、年齢、病期、術式、エストロゲン受容体、プロゲステロン受容体、HER2の発現、家族歴、合併症、全身治療歴について収集し、男性乳癌と女性乳癌を比較した。対象期間に男性乳癌3780例、女性乳癌590636例が登録されていた。年齢の中央値は男性が71歳(5-95パーセンタイル値 56-87歳)、女性が61歳(同 40-83歳)であった。臨床病期は男性では0期 7.2%、I期 36.3%、II期 33.4%、III期 12.4%、IV期 1.4%、不明 4.5%であり、女性ではそれぞれ13.0%、41.6%、31.4%、6.6%、1.3%、2.3%であった。乳房術式は男性では乳房切除術 75.0%、乳房温存術14.6%であったが、女性ではそれぞれ46.2%、46.7%であった。サブタイプは男性ではホルモン受容体(HR; ER and/or PgR陽性)+HER2- 88%、HR+HER2+ 8%、HR-HER2+ 1%、HR-HER2- 3%であり、女性ではそれぞれ74%、10%、6%、10%であった。合併症は男性の42.3%、女性の66.8%に報告されており、高血圧、糖尿病、心疾患や脳血管障害が男性で多い傾向を認めた。2021年度末にBreast Cancer誌へ投稿、掲載された (Breast Cancer. 2022 Nov;29(6):985-992.)。現在同じ対象に対し予後データを収集し解析を継続している。後続研究で継続予定である。
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