2021 Fiscal Year Annual Research Report
Diversity of pathophysiological functions of alpha synuclein in age-related endothelial dysfunction as a secretory factor
Project/Area Number |
19K16949
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
永澤 元規 大阪大学, 医学系研究科, 招へい教員 (00823535)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | αシヌクレイン / 血管内皮 / eNOS / oligomer |
Outline of Annual Research Achievements |
①これまでの検討にて、αシヌクレイン(SNCA)モノマーは血管内皮細胞においてeNOS活性化作用、抗炎症作用を有し、血管内皮機能に対して保護的な作用を呈するが、preformed fibril(PFF)は炎症を惹起し、eNOSの発現を低下させることを確認した。また、血管内皮細胞にPFFやTLR2のagonistであるPam3CSK4を添加するとTLR2の発現が上昇することも確認していた。PFFの血管内皮細胞への炎症作用の機序として、神経細胞由来のPFFがTLR2を介してミクログリアの炎症を惹起するとの報告に基づき(Nat Commun. 2013;4:1562.)、同様の機序が存在するかをTLR2のsiRNAを用いて検討した。TLR2をノックダウンしたHUVECでは明らかなPFF添加による炎症性分子発現低下を認めなかったため、TLR2以外のメカニズムが存在する可能性が考えられた。 ②HUVECにおいてsiRNAにてSNCAをノックダウンした蛋白溶液とscrambleの蛋白溶液をSNCA で免疫沈降後、SDS PAGE で電気泳動し、銀染色にて各々差異を認めたバンドを質量分析にかけ、SNCA と結合する蛋白を検索したところ、候補としてTSP-1(Thrombospondin 1)が検出できた。TSP-1は血中にも含まれるため、液性因子としてのSNCAと血中で結合し、SNCAの機能修飾をしている可能性を考えた。今後、その視点からの液性因子としてのSNCAの機能を検討していきたいと考えている。
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