2021 Fiscal Year Research-status Report
エクソソーム、炎症マーカー、遺伝子の解析による糖尿病における認知症発症の病態解明
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19K16968
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Research Institution | National Cardiovascular Center Research Institute |
Principal Investigator |
松原 正樹 国立研究開発法人国立循環器病研究センター, 病院, 医師 (10794571)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 2型糖尿病 / 血糖変動 / 持続血糖測定 / 認知機能低下 / 認知症 |
Outline of Annual Research Achievements |
糖尿病患者では認知症のリスクが倍増することが知られているが、その機序については未解明な点が多く、認知症発症予防のための血糖管理指標も不明である。最近の横断研究で血糖変動と認知機能の関連が示唆されているが、我々が知る限り縦断研究は報告されていない。本研究は、持続血糖測定機器を用いた血糖変動と認知機能評価を行い、並行してエクソソーム解析、炎症マーカー・APOE・TREM2などの測定を行い、認知症発症予防を目標とした新しい血糖管理指標を確立すること、糖尿病患者の認知機能低下と関連するバイオマーカーを明らかにし糖尿病の認知症発症の病態を解明することを目的とする、世界で初めての縦断研究である。
本研究は2年間の縦断研究であるため、途中経過について報告する。 合計109名を登録しており、2022年3月まで登録患者のフォローアップを行った。2022年8月に追跡終了予定である。 なおこれまで、Protocol論文(Diabetes Ther. 2020 11:2729-2737)に加えて、登録時のデータ解析で血糖変動と頭蓋内血管狭窄との関連が示唆される結果が得られ(Nutrients. 2021 13(7):2379)、それぞれ英文誌に報告している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
患者登録に遅れが生じたため、当初は2020年3月までを登録期間としていたが同年6月まで延長した(最終visitは前後2か月の余裕を設けており、同年8月には追跡終了予定である)。 その結果、本研究は2年間の縦断研究であるため、全登録患者のデータ収集終了にも約3か月の遅れが生じている。
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Strategy for Future Research Activity |
データが揃い次第、速やかに解析を開始する予定としている。
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Causes of Carryover |
研究計画に遅れを生じており、観察終了時に測定予定の炎症反応マーカーなどを外注で依頼するにあたり費用が発生するため。
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