2020 Fiscal Year Research-status Report
Intervantion of an antimicrobial stewardship based on the simple prediction rule for bacteremia using the degree of food comsumption and chill
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19K16990
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Research Institution | Juntendo University |
Principal Investigator |
小松 孝行 順天堂大学, 医学部, 准教授 (70621928)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 菌血症 / 食事摂取量 / 悪寒戦慄 / 診断予測 |
Outline of Annual Research Achievements |
研究期間延長に伴い中間解析となったため当院での集計結果の一部に関して下記に概要を報告する。 2019年4月1日から2020年3月31日にかけて当院へ救急搬送された16歳以上の血液培養検査を施行した患者を対象として、患者本人または代諾者による問診票記載項目として、来院前における「食事摂取量(80%未満,80%以上)」および「寒気の程度(悪寒戦慄あり、なし)」と菌血症の有無との関連性について検討した。177名の患者のうち菌血症群(以下B群):37名、非菌血症群(以下N-B群):140名であった。単変量解析(B群vsN-B群)[平均値±標準偏差もしくは中央値(四分位範囲)]ではB群において有意に心拍数(bpm)上昇[107.4±21.6 vs 96.8±18.7, p=0.003]、拡張期血圧(mmHg)低下[70.9±14.3 vs 78.0±17.3, p=0.02]、体温(℃)上昇[38.3±1.5mmHg vs 37.7±1.2, p=0.009]、およびC反応性蛋白 (mg/dL)上昇[5.78(2.92, 14.77)vs 4.32(1.01, 9.83), p=0.007]を認めた。また食事摂取量が80%未満であることは感度86.5%で菌血症を予測し、陰性的中率は85.7%であった。一方、悪寒戦慄があることは特異度88.6%で菌血症を予測し、陰性的中率は82.1%であった。なお、食事摂取量が80%以上あり、かつ悪寒戦慄を認めない菌血症患者はB群37名のうち5名認めたが、全例とも夜間の突然発症であり、いずれも最終食事は前日の夕食であり摂取から8時間以上経過していた。 現在、2020年4月1日から2021年3月31日からの症例約300例を追加し最終解析を行っている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
新型コロナウイルス感染症の影響で、当初予定していた共同研究施設の参加の辞退があった。また、代替施設に関しても、同様の理由のため新規施設の参加を得られなかった。 このため1年間の試験期間延長により当院を含めた3施設で行ったが、やはり新型コロナウイルス感染症のため、受診者数だけでなく、問診票などの紙運用自体に関しても血液培養施行患者・家族全員に対して通常運用を行うことが困難となったため、対象者は想定よりも大きく減少した。
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Strategy for Future Research Activity |
全研究対象者の結果を含めて最終報告を作成する。また、インターネット上でアクセスフリーの一般市民向けの診断補助ツールにおいて、本研究で用いている問診項目を組み込んだツールの開発を行う(現在、企業と調整中)。
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Causes of Carryover |
先述した如く、新型コロナウイルス感染症による参加施設不足および登録症例数不足により一年間の研究期間延長を行わざるを得なかったこと、および学会がオンライン開催になったことで、学会参加費としての旅費がほとんど不要となったため。
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