2020 Fiscal Year Annual Research Report
精神疾患患者の脳脊髄液における神経可塑性関連タンパク質の多分子同時解析
Project/Area Number |
19K17076
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Research Institution | National Center of Neurology and Psychiatry |
Principal Investigator |
秀瀬 真輔 国立研究開発法人国立精神・神経医療研究センター, 神経研究所 疾病研究第三部, リサーチフェロー (50832763)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 神経可塑性 / 精神疾患 / 脳脊髄液 |
Outline of Annual Research Achievements |
精神疾患の神経可塑性障害仮説を、脳脊髄液(CSF, cerebrospinal fluid)中の神経可塑性関連タンパク質群を磁性マイクロビーズによって多分子同時測定して検証した。その結果、CSF中アミロイド前駆体蛋白質(APP, amyloid precursor protein)とグリア細胞由来神経栄養因子(GDNF, glial cell derived neurotrophic factor)量は統合失調症患者で健常対照者と比べ有意に減少しており、CSF中APPと神経細胞接着分子(NCAM, neural cell adhesion molecule)-1量は双極性障害患者で健常対照者と比べて有意に減少していた。また、CSF中肝細胞増殖因子(HGF, hepatocyte growth factor)とS100タンパク質B(S100 calcium binding protein B)量は統合失調症の陽性・陰性症状評価尺度、CSF中S100B量は双極性障害のヤング躁病評価尺度、CSF中HGF、S100B、及び血管内皮増殖因子受容体2量は大うつ病性障害患者のハミルトンうつ病評価尺度と有意に正に相関していた。これらの所見は、動物モデルで示唆されていた精神疾患の神経可塑性仮説を支持していた。
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Research Products
(1 results)