2021 Fiscal Year Research-status Report
18F-FDG PET neuroimaging study among suspected Lewy-related elderly psychosis
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19K17119
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Research Institution | St. Marianna University School of Medicine |
Principal Investigator |
笠貫 浩史 聖マリアンナ医科大学, 医学部, 教授 (90648859)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | レビー小体病 / レビー小体型認知症 / 脳機能画像 / 老年精神医学 / 老年期精神障害 / 前駆症状 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は「老年期精神障害」と従来から総括される不均一な臨床表現型に関して、「レビー小体病」が背景病態となる一群を抽出し、その臨床的特徴を神経画像所見とともに同定することが目的である。2021年度(三年次)は「レビー小体病が背景病態と考えられる老年期初発躁病エピソードの症例」を原著論文(英文)として投稿し、年度内に受理された(Bipolar Disorders, doi: 10.1111/bdi.13200.)。この検討は、レビー小体病の病態を示唆・支持する画像バイオマーカー所見を示す高齢者躁病エピソード症例があることを初めて明確に示した原著論文である。本症例は臨床経過中に気分安定薬への過敏性を示し、一方で抗精神病薬に対する過敏性を認めなかった。この薬物反応性はレビー小体型認知症定型例と異なるもので、同様の躁病エピソード症例では薬物療法上の個別的留意を要する可能性が示された。レビー小体型認知症の前駆状態は近年国際ワーキンググループがpsychiatric-onset dementia with Lewy bodies(DLB-psych)という亜型を提唱しており(Neurology; 94: 743-55)、本検討では老年期精神障害のうち「老年期躁病」症例の一部がDLB-psychである可能性を明らかにすることができた。DLB-psychに関連して、一年次には「初老期に初発したレビー小体病性の統合失調感情障害症例」に関する知見を国内学会(日本認知症学会)で発表している。また三年次には「レビー小体病性の退行期メランコリー症例」について、国際学会(Regional IPA/JPS Meeting)でその知見を発表した。外来初診時レビー小体病疑診例に関してはフォローアップを行い、臨床表現型の変化を追っており、臨床パラメータの経時的変化について検討を行う予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
Delayの主要因は、前年度から継続したコロナ禍であった。 コロナ禍以降、通院が途切れたフォローアップ対象者は通院再開できた症例はごく限られていた。感染対策上の観点からその中断を克服しがたい点があり、当初の予定よりも経過を追える対象数が減っている。また、研究代表者の勤務地異動に伴い、対象者については個別に精密検査目的にて該当医療機関を受診するフローを計画したが、コロナ禍下でその計画履行が実質的に困難となった。研究立案時点でパンデミックは想定していなかったため、この点に関して想定外の事態となった。困難な状況であることは事実だが、次項「今後の研究の推進方策」に述べる対処策を講じ、本研究の進捗を期する。
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Strategy for Future Research Activity |
コロナ禍終息には全世界的にまだ時間が必要である。とくに本研究は感染へのハイリスク群である高齢者が研究対象者であるため、計画推進はより一層の注意が必要である。学術的側面の希求以前に、感染対策・安全確保が第一であることを厳に留意せねばならず、この状況下で実現可能な研究推進を検討する必要がある。 医療機関間での移動は困難であることを鑑みて、研究代表者が現在所属する医療機関(聖マリアンナ医科大学病院)における対象症例別については、同機関で実施可能な画像モダリティ(IMP-SPECT等)を用いた臨床的特徴の検討を行い、得られた知見を学会発表や論文作成に活かす予定である。また、初年度において集積した症例は、順天堂東京江東高齢者医療センターにおいてフォローアップが継続可能な症例について、当初の予定通りに縦断的変化の評価・検討を行い、得られた知見を学会発表や論文作成に活かす予定である。
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Causes of Carryover |
次年度使用額が生じた主な理由は、コロナ禍下で学会現地への出張が不可能であり、当初計上した旅費の使用がごく少額になったためである。今後の使用計画として、ハイブリッド開催が行われる学会に関して、現地への出張を積極的に遂行する予定である。
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Research Products
(15 results)
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[Journal Article] 新型コロナウイルス感染症流行の影響 - 認知症や精神障害がある高齢者の人権という観点から -2021
Author(s)
粟田主一, 笠貫浩史, 加藤伸司, 川勝忍, 小林清樹, 齋藤正彦, 真田順子, 繁田雅弘, 古田光, 池田学
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Journal Title
老年精神医学雑誌
Volume: 32
Pages: 379, 389
Peer Reviewed
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