2022 Fiscal Year Annual Research Report
神経認知障害への新たな増強療法の開発-経頭蓋直流電気刺激の盲検ランダム化比較試験
Project/Area Number |
19K17123
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Research Institution | National Center of Neurology and Psychiatry |
Principal Investigator |
稲川 拓磨 国立研究開発法人国立精神・神経医療研究センター, 病院 精神診療部, 医師 (90773606)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 経頭蓋直流電気刺激 |
Outline of Annual Research Achievements |
2020年度からの感染力、毒性の強いCOVID-19の感染拡大により、通院の頻度が非常に多い本研究の再開を保留としていた。2022年度においても、COVID-19感染拡大の影響が続いており、やむを得ず、通院の頻度の非常に多い本研究は再開せず、現時点までに集まった症例で、予備的に解析を行うこととした。本研究では、最終的に、23名より同意を取得し、介入群12例、対照群11例に割り付けられた。介入群8例、対照群10例はfollow upまでの心理評価を終了した。介入群2例、対照群2例はCOVID-19に伴う外出制限を理由に同意撤回した。介入群1例は研究責任医師がCOVID-19濃厚接触者となったことに伴い、実施を中止した。follow upまでの心理評価を終了した介入群8例中、2例は不適合となった。最終的に、介入群6例、対照群 10例となった。治療を必要とする有害事象は、介入群、対照群ともに認められなかった。主要評価項目:ADAS-Cogトータルスコア変化量(Day 5)において、両群間で差は認めなかった(変化量:介入群, -1.06 [95%CI: -3.16 to 1.05]; 対照群, 1.17 [-0.87 to 3.20]; 群間差: -2.22 [-5.00 ot 0.55], P = 0.1081])。症例数不足の影響も否めないが、認知症および軽度認知障害の認知機能に対するtDCSの効果は認められず、同疾患に対するtDCSの、認知機能トレーニングへの増強療法としての効果は限定的と考えられた。
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Research Products
(7 results)