2019 Fiscal Year Research-status Report
Development of new respiratory monitoring technique in radiotherapy with surface monitoring system
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19K17132
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Research Institution | University of Yamanashi |
Principal Investigator |
齋藤 正英 山梨大学, 大学院総合研究部, 特任助教 (80790427)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2021-03-31
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Keywords | 体表面位置検出 / 呼吸性移動対策 / 体内移動予測 / 放射線治療 / 肺癌 |
Outline of Annual Research Achievements |
近年、レーザーや赤外線による体表面モニターを用いて患者位置合わせを行う手法が普及してきた。本研究では肺がんなどの動く臓器に対する放射線治療にこの技術を応用する。すなわち、放射線治療中の体内腫瘍移動を最も良く制御できる体表面位置を独自のアルゴリズムを用いて同定し、体表面モニターを用いた低侵襲(無被ばくかつマーカーレス)な呼吸管理による新規放射線治療を実現することが本研究の目的である。 まず初年度の計画として、複数の予測アルゴリズムの構築を目標とした。研究代表者が開発したDIRを用いた体表面移動のベクトルマップを算出する手法に関しては、現在IF付きの国際学術誌(Medical Dosimetry)に投稿中(Major revision)である。これは、過去の肺がん症例のCT画像を用いて実施した検討であり、実臨床での利用が可能な非常に有用な方法である。また、本研究では体表移動から体内移動を予測する最適化手法として、機械学習を使用することとした。すなわち機械学習により、4次元断層画像(以下4DCT)や複数の息止めMRI画像から算出した体表面位置情報から、体内の腫瘍移動を予測するアルゴリズムを新たに構築した。さらにこのアルゴリズムでは、最も体内の腫瘍移動を反映する体表面位置の同定も可能である。実臨床での応用にはまだ至っていないものの、健常ボランティアのMRIを用いた実験では2mm以内の予測精度を保っており、非常に有用なアルゴリズムであると考えられる。このアルゴリズムに関しては特許出願を目指し準備中である。 さらに、検証で必要になる動体ファントムの開発にも取り組んでいる。まずは体内の駆動を任意に動かせるような設計を考案中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
進捗自体はおおむね良好だが、当初の予定と異なり特許出願を優先したことから、学会発表や論文発表などの成果報告が遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は特許出願を優先に実施し、その後成果報告として学会発表や論文執筆を行う。また、検証用の動体ファントムの設計・作成や、開発したアルゴリズムと体表面位置照合装置との連携も進めていく。
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Causes of Carryover |
英文校正や論文投稿にかかる費用が次年度に持ち越しとなった。
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