2021 Fiscal Year Research-status Report
呼吸停止下CESTイメージング法の確立:肝機能評価の臨床応用
Project/Area Number |
19K17144
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
徳永 千晶 九州大学, 大学病院, 診療放射線技師 (90645574)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 放射線医学 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、magnetic resonance imaging (MRI) を利用した分子イメージングであるchemical exchange saturation transfer (CEST) イメージングを呼吸停止下で撮像可能にするシークエンスを開発し、画像的肝機能評価におけるCESTイメージングの有用性の確立を目指すことが目的である。 まず、昨年度までの研究にて調整したamide proton transfer (APT) イメージングのシークエンスを用いて、人体への応用を試みた。ブロックパルスはsincgaussパルスを使用し、TRを短くして呼吸停止時間を短くすることで、画質の安定を試みた。さらに、saturation pulse dulationを0.25, 0.50, 0.75 μTの3段階に変化させ、データを取得した。今後は肝機能評価において、生理学検査などとの相関を調べ、どの条件が最も肝機能を反映したデータを取得することが可能かを検討する。 glycoCESTイメージングに関しては、昨年度と同様実験を試みたが、検出対象であるグリコーゲンのOH基プロトンは、バルク水のプロトンと非常に近い共鳴周波数(1 ppm)のためより静磁場の不均一に敏感であり、十分な結果が得られなかった。今後は、撮像シークエンスおよび画像解析について先行研究を参考に再調整する。また、ファントムの濃度なども検討して再度ファントムを作成する。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
APTイメージングの人体応用を試み、さらに画質を安定させるためのシークエンスを構築することができ、臨床応用を開始している。今後は得られたデータをもとに解析を行っていく 。グリコーゲンを用いたファントムでglycoCESTのシークエンス最適化も行う予定であったが、ファントムのデータをうまく取得することができなかった。ファントムで良好な結果が得られていないため、人体への応用が遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
APTイメージングが人体の肝機能評価に臨床応用が可能かを検討する。 glycoCESTのファントムを再考し、シークエンスや画像処理方法についても再調整を行う。glycoCESTの臨床応用を試みる。
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Causes of Carryover |
科研費取得時には海外や国内学会への参加を予定していたが、昨年度もCOVID-19の影響で現地参加できなくなった。そのため、予算額より使用額が大幅に異なったと考える。
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